ハウスメーカー 工務店選びの 重要ポイント

ここでは、ハウスメーカーなどのいわゆる設計・監理・施工一式型の住宅メーカーを選定する上での大切なポイントについて紹介します。

第三者的な工事監理が期待できない以上、結論を言うと重要なのはズバリ業者の信頼性(契約履行能力)の確認となります。

それがいかに大切か、業者を選別するための心構えについてポイントを2つ説明したいと思います。

●目次 ハウスメーカー(工務店)選びの重要ポイント

  1. 実はかなり難しい業者選び
  2. 業者を決めるまでの流れと大切な2つのポイント
    住宅の基本的性能にも広く目を向ける
    ②信頼性の根拠(契約履行能力)を確認する
  3. あなたの業者の選び方・・・ココが間違っている

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このページは、ハウスメーカー選びのポイントをより深く理解いただけるよう、契約履行能力ということを中心に、要点ごとに解説したページの一部になります。
適宜以下のページも参考にしてください。

関連ハウスメーカー・工務店選びのポイント 解説ページ一覧

  1. ハウスメーカー・工務店選びの重要ポイント|工事監理・施工一式型の業者選びで大切なこと
  2. 信頼できるハウスメーカーとは?業者の契約履行能力とはなにか?
  3. 評判のよいハウスメーカーでも安心できない業界の不都合な事実
  4. 信頼性の低いハウスメーカーと契約したときの悲劇-契約履行能力確認の限界(工事中)
  5. こんなハウスメーカーは注意!―業者の契約履行能力をチェックする方法(工事中)

ナオミ1

あわわわ・・。ハウスメーカーの信頼性を見極めるってそんなに大変なんですか?
覚えられそうにありません・・・。

けん

ちょっと長く感じると思うのですが、それは、この重要性をしっかり理解してもらうためです。

わかったつもり・・では後悔を防げないのです。

くどい、しつこいと言われようが、ここは絶対に理解していただきます。

しかし、覚えていただきたいのは業者の契約履行能力を見極めるというたった一つのことなので安心してください。

ナオミ2

わかりました。頑張ります!

ハウスメーカー(用語)
住宅会社はハウスメーカー、ビルダー、工務店など呼び方はいろいろありますが、ここでは設計・監理・施工一式型の住宅供給事業者を総称し、単に「ハウスメーカー」または「業者」と呼んでいます。

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1.実はかなり難しい業者選び

まず、本題に入る前に、みなさんに知っておいてほしいことがあります。
それは、「業者選びのむずかしさ」です。

よく、「住まいづくりに時間をかけましょう」、そして「信頼できる業者を選びましょう」といわれるのですが、正直、どのような視点で選べばよいのか、みなさんよくわからないのではないでしょうか。

わからなくて当然です。
実は業者選びは非常に難しいのです。

詳しくは、以下のページで説明していますが、ここでは簡単にそのあたりをおさらいします。
→なぜ消費者がハウスメーカー選びに悩まなければいけないのか?―住宅業界の特殊性、全体地図(工事中)

これを知ることで、この先に学んでいただく業者の信頼性チェックの理解度が進みますし、安易な判断の防止にもつながっていくのです。

業者選びが難しい理由

業者選びが難しい理由を大きくまとめると、以下の4つが挙げられます。

1.種類・数が膨大

なんといっても業者数が膨大です。
平成28年3月末現在の建築工事業の許可業者数は全国で158,263事業者(国土交通省)となっており、このうち、平成27年4月1日から平成28年3月31日まで(1年間)に住宅の引き渡しを行った業者は29,536事業者となっています。

1年間に住宅を建てた業者の数

業者数が多いことに加え、メーカーも大手、中小といった規模や経営能力の違い、工法の違い、外観・性能などの違い、コストの違いがあり、もう各社を見比べるだけで心が折れてしまいます。

2.勉強の時間を十分に取れない

一般に業者選びに要した期間は数か月から1年という方が多いといわれています。

中には3年から4年かけるという人もいますが、将来の住み心地を決定する重要な契約相手を決める期間としては決して長すぎるというわけではありません。
逆に数か月で決めること自体どうなのか・・という気がします。

入居したい日から逆算してスケジュールを組み、まるで締め切りに追われるように契約をしてしまう・・・仕事などで忙しい合間をぬいながらの勉強・情報収集ですから、業者選別に十分な時間をかけられないというのが実態です。

3.信頼できる業者は営業マンだけでは判断できない

契約までの間、ハウスメーカーの社員の中で、主に施主と接見する相手は営業担当者です。

社員は会社を映す鏡ではあるものの、営業担当者とのやり取りを中心に、その業者の契約履行能力や信頼性を把握するには一定の限界があります。
まして、契約までの期間が短ければなおさらです。

相手は、ハンコを押させるプロです。
契約が取れればこっちのものなのです。

契約までの短期間に契約後の業者の対応を見抜く・・・これは相当の難業といわざるをえません。

4.いいとこどりができない悩み

ハウスメーカーは一般に、自社の強みや特徴となる基本仕様を中心に、色や設備を選択肢の中から選んでもらうという商品提供の方法を取ります。

それは、そのメーカーの特色を絞ることによって施主へのアピールポイントにすると同時に、材料調達や工法・施工の合理化を図り、消費者の価格に対する要請に応えようとするためです。

そうすると、「外観はA社がいいけど、B社の耐震性も気になる・・・。C社の価格が魅力的だけどD社のシステムキッチンも捨てがたい・・・。」ということが起こってきます。

ハウスメーカー各社の性能・価格・信頼性比較

しかし、住宅の性能と業者は切り離すことができません。
各ハウスメーカーのいいとこどりができないのです。つまり、何かを優先して決めると何かをあきらめなければいけない・・これが苦しいのです。

ナオミ1

各社のいいところを組み合わせて建てることはできないのですか?

けん

材料・設備は他社と同じものを使ったり、デザインを似せることはできるでしょう。

しかし、基本仕様外となって価格が割高となってしまいます。

それだと、ハウスメーカーで建てるメリットが薄れてしまいますね。

業者選びは難しいと知ることがスタート

このように、選択肢の多さ、勉強に時間がかかる、業者の見極めが難しい、いいとこどりができなく迷う・・・といった施主にとってはたいへん悩ましい問題が待っています。

しかし、大変だと受け入れる・・・それが家づくりのスタートです。
面倒がらない・・あきらめない・・その気持ちが納得いくまでハンコは押さないという決意につながるのです。

2.業者を決めるまでの流れと大切な2つのポイント

それでは、本題である業者選びの重要ポイントについて説明します。

業者を決定するときに、何に意識の重心を置けばよいのか・・・。

悩んだときは、住まいにおける根源的な価値とはなんなのかを考えることです。

そのために大切なポイントを2つお伝えします。

まず、業者を決めるまでの一般的な流れについて見てみましょう。

一般的な業者決定までの流れ

もう最初から業者を決めているという方を除いて、一般的には、プランや仕様を決めるのと同時に業者選定を行うのが通常です。

そして、インテリア、外観など、見た目の印象から住宅メーカーの絞り込みに入っていくケースが多いと思います。

決して、それ自体は悪いことではありません。
それは住まいづくりの一番の醍醐味ですからね・・・。

そして、次に、皆さんにとって重要な決定要因は価格です。
払えなければ夢のままですから、これを必ずクリアしなければなりません。

そして、業者の信頼性・・・相手が信用できなければ契約しようと思いませんから、当然これをクリアします。

見た目・プランが良い→価格も良い→業者も信頼できそう→依頼

概ねこのような感じで決めることになるのではないでしょうか。

ハウスメーカーを決めるまでの基本的な流れ

ここで押さえておきたいことは以下の2つ

実は、このことは、家づくりの教科書などでも紹介され、皆さんがすでにご存じのことでもあるのですが、意識の明瞭化のためにあえてポイントとして詳しく説明するものです。

ポイント1 住宅の基本的性能にも広く目を向ける

ハウスメーカーの決定要因として優先度の高い、見た目・プラン、コスト、信頼性に必ず目が行きますが、建物の基本性能である耐震性、耐久性、シックハウス、省エネ、維持管理容易性など、当たり前と思われがちなことにも、できる限り時間をじっくり使って幅広く意識を向けましょう。

ハウスメーカーの決定要因―重要項目と基本的性能

その理由は、このような基本的性能には、

  • 生涯にわたっての住み心地、負担を大きく決定づける
  • 業者の善し悪しが良く見える

という極めて大切な判断要素が含まれているためです。

地味ではありますが、これらは住む人の生活を目に見えないところで支える大切な基礎です。
心をひきつける華やかさはありませんが、幸せを陰で支える屋台骨としての役割があります。

そして、こういった地味な要素こそ、業者の説明能力のレベルを判断しやすく、アラが見えやすい部分でもあるのです。

基本的性能と住み心地の関係

ポイント2 信頼性の根拠(契約履行能力)を確認する

あなたが契約の意思を決定するとき、必ず「信頼できる業者」だという判断が下されているはずです。

そのとき、なにを根拠にそのような決断を下したのか・・・ということを自分自身に意識的に問いかけることがとても大切になってきます。

なんとなく信頼できそうではダメ

「信頼できる業者」であるという見極めは、それを直感的に判断するのではなく、契約後の確実な履行が見込める裏付けを根拠に判断しなければいけません。

「信頼できそうだ」・・・つまり根拠のない自信ではダメなんです。

契約するに当たっては、確実にその信頼性の根拠となるものを押さえておきましょう。

業者の信頼性を裏付ける根拠

この信頼性の根拠を見極めるために、まず最初に持たなければいけない意識があります。

それは、契約までの期間は一瞬であるという意識です。

契約までは一瞬・・・その契約が全てを決する

住まいづくりの期間は、あなたが住み続ける期間と比べるとごく限られたわずかな時間です。

人生の大事な選択をたった一瞬の期間で行う危険性をまず理解してください。

契約までが勝負のすべてです。
つまり、業者の信頼性確認のために、もっと時間と熱意を向けなければいけないということなのです。

居住期間全体から見た業者選びの期間

では、この一瞬の判断を決して誤らないために確認しなければいけない「信頼性の根拠」とはなにか・・・。

それはすなわち業者の「契約履行能力」です。

契約印を押すまでに、この契約履行能力の確認作業を意識的に行う
これが極めて重要になります。

ハウスメーカーの契約履行能力とは?

ここでいう契約履行能力とは、単に契約図書に記載されている義務を粛々と果たす能力を指すのではありません。

具体的には次のページで説明しますが、わかりやすくいうと、施主の満足とともに確かな住宅を引き渡す能力をいいます。

ハウスメーカーの契約履行能力とは

そもそも何のために契約するのかといえば、施主がその買い物によって十分な満足を得たいからです。
しかし、契約書には施主の満足と引き換えに代金を支払うなどどこにも書いていません。

実は、契約図書(契約書+設計図面)に明記されることのない業者の説明力や対応力、誠実さといったものが、施主の満足度を大きく左右します。

例えば、その一つに、施主の発注意図を確実に現場に反映させる能力があります。

例:施主の発注意図を確実に現場に反映させる能力

  1. 施主が実現したいイメージと受け取ったイメージにずれはないか
  2. そのイメージがしっかり図面に反映されているか
  3. そのイメージが現場スタッフにしっかり伝わっているか

このような意識にもとづいて、何度も施主と設計担当や現場担当との間で調整し、細部にわたって正確な意思伝達を行い、本当に施主が成し遂げたいことを確実に実現させる。
もし、施主のイメージが脱線している場合は、それを現実路線に着地させるため、実際の施工事例の写真などを用いて施主に丁寧に説明する。
・・・このようなことを誠心誠意、きめ細かく対応する能力。

この能力があるかないかで満足度は圧倒的に変わります・・・これはもう説明不要ですね。

いざ、「思っていたのと違う・・・」となったとき、
「いやー、そうおっしゃってましたんでー。」
「いやー、一般的にはこうなんでー。」
「契約図面にも書いてますしー。」

契約印を押した後、このように言う業者や担当者は本当にたくさんいます。

確実に図面通りの住宅を引渡す基本能力と、上記の契約図書に明記されない対応力(サービス力)を合わせた契約履行能力・・・その総合力を契約前に確実にチェックしてほしいのです。

3.あなたの業者の選び方・・・ココが間違っている

さて、信頼性の根拠を確認することが大切であり、その信頼性の根拠とは、業者の契約履行能力である・・・という説明をしました。

ですが、契約履行能力の確認といっても、実は素人の方にとって、とても骨の折れることなのです。

当たり前すぎて意識化されない

業者を選ぶとき、一般的には、
●相性が合えばいいのでは?
●実績のある大手ならいいのではないか?

など、感覚的な印象に頼って、相手のチェックにあまりエネルギーを使いません。

住まいづくりの工程が短いほど、その傾向が強くなります。

現実には、様々なトラブルの事例から逆算すると、契約履行能力の確認がいかに大切かが浮かびあがります。
そして、あとになって「もっとしっかり業者を見極めればよかった・・」と気付くのですが、誰もがそのような事態に遭遇するなど思ってもいません。

さらに、いってみれば、「業者の契約履行能力が大切だ」ということは言うまでもないことで、当たり前の話です。
つまり、当たり前すぎてそのことが特別に意識されないのです。

「契約相手なのだから、当然相手の信頼性を見極めている」と、誰もが思っていることでしょう。

しかし、それだけでは足りないんですね・・・。

契約履行能力の確認を「意識的に行う」

契約履行能力を確かめるためにはそれを「意識的に行う」ということが大切になります。
ですが、みなさんそれをせずにフィーリングで相手を信頼してしまい、全てをおまかせにしてしまうことで、相手の思うつぼにはまってしまいます。

「意識的に行う」とは、相手と話して信頼できると思っても、さらにそこから、契約した後の相手の態度や動きを冷静な目線で推測するようなイメージと思っていただければよいでしょう。

そして、そこから得られたものが、相手に対する信頼の根拠になりえるのです。

しかしながら、契約履行能力の確認を「意識的に行う」ということは、実は非常に難しく面倒なんですね・・・。

なので、その具体的なチェック方法についてこれから説明していくわけですが、まず、次のように意識の置き方を見直してもらうことから始めていただくことをおすすめします。

これをするだけでも、危機回避のアンテナを鋭くでき、後悔を防ぐことに大きく近づくことができるでしょう。

業者決定要因のエネルギー配分はこうする!

住宅における様々な性能を総合的に比較した結果、一定の納得がありハウスメーカーを決定することになるわけですが、その時に、何にどれくらいの時間・意識・エネルギーを使うのか・・・個人差は当然ありますが、おおむね以下のようなイメージではないでしょうか。

通常の業者決定要因の時間配分・意識配分

お金がありあまっている人を除いて、やはり、建設コストを中心に意識が向くことになるでしょう。
何を決めるにしても常に費用が付きまといます。

コスト以外は、基本的に業者にお任せでほぼ決めることもできますが、次に使いやすさや見た目といったところに意識が向くのではないでしょうか。

肝心の住宅メーカーの契約履行能力は、「対応もいいし信頼できそう」ということであれば、特別、そこに強い意識を向けることもないでしょう。

しかし、このイメージを以下のように変えてください。

業者決定要因の時間配分・意識配分、契約履行能力の確認に最大のエネルギーを向ける

そうです、契約履行能力の確認に一番意識のエネルギーを向けるのです。
ちょっと極端ですが、これくらいのイメージでいいと思います。

つまり、素敵な外観、インテリア、コストも大切なのですが、業者の契約履行能力の確認よりも優先させないということです。

もう一つイメージを示しましょう。

基本性能は契約履行能力の上に成り立つ

さらに、業者の契約履行能力が全ての基礎になっているというイメージを持つことです。
つまり、全ての住宅性能、そして施主の満足度は、契約履行能力によって左右されるということです。

間取りはいい、デザインも素敵、キッチンも最高!でも、現場担当者と職人は最悪・・・そんな家で満足がいくはずがありません。

いわゆる悪い家をつかんでしまう・・・こういうことにならないようにしなければいけないのです。

住宅メーカーは、建設資金が銀行から振り込まれたら基本はそこで終わりです。
あなたは、住宅ローンを抱えながら何十年かをそこで過ごします。

前述しましたが、その期間を考えると、業者選びにかける時間はほんの一瞬です。
その一瞬の決断の大切さを胸に刻んでほしいのです。

なぜこんなにくどくどしいのか・・

このイメージを持たなかったからといって、必ず後悔するわけではありません。
大きな問題なく済むのがほとんどです。
しかしそれは結果論に過ぎません。

心のこもらないつくり手により建てられた家は、不具合が他の不具合を呼び、連鎖的に悲しい結果を呼び寄せます
これは、数々の不具合事例に遭遇するプロならだれもが知っていることです。

施主の生涯を思って、真心がこもった家を建ててもらえる・・・この当たり前の期待が裏切られる事態に遭遇し、悲痛な思いを体験した施主の気持ちを想うと、非常にくどいのですが上記のような説明をしないわけにはいかないのです。

ナオミ1

契約履行能力って、あって当たり前だと思ってましたが、ないところもあるんですか?

けん

前述のように、住宅供給事業者は約3万業者あり、ピンキリです。
契約履行能力は各社ごと、そして担当者によっても異なり、その差は大きいのです。

市場原理からすると、契約履行能力がない会社や人間は自然に淘汰されていきますが、突然消滅するわけではないので、出会わないという保証がありません。

ナオミ2

安さや性能よりも、相手を見るということですね?

けん

そうです。
どんな住宅を買うかよりも、誰から買うかが満足度を圧倒的に決めてしまう場合があるのです。

ナオミ1

わかりました。ところで契約履行能力って具体的にどうみればいいのでしょう?

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住宅メーカーの契約履行能力を見極める方法

さあ、それでは、より具体的に住宅メーカーの契約履行能力とは何なのか?そしてダメ業者を見極める具体的方法について説明していきましょう。

次回 業者の契約履行能力って?

ダメ業者を見極める具体的方法に進むために、まず、住宅メーカーの契約履行能力とは何なのかを具体的にして説明していきましょう。

次回のテーマ
「信頼できるハウスメーカーとは?業者の契約履行能力とは?」

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