「返済プラン」の記事一覧

スポンサーリンク

住宅ローン金利が上昇した場合どうする?―今すぐ買う? 1年待つ?

金利上昇期の住宅取得のタイミングは?

 住宅ローン金利が上昇トレンドを示した場合、住宅購入を控えている方はどのように対応すべきでしょうか。

 もう少し先にと考えていたマイホーム購入を前倒ししたほうが良いのか?それとも頭金をできる限り貯めながら様子を静観した方がよいのでしょうか?

 今後の住宅ローンの金利上昇を決定付ける根拠はないのですが、上昇の先行き感は常にぬぐえないものです。

 そんな中、長期固定型金利を検討している方にとっては、住宅ローンを早めに借りた方がいいのか、金利の状況を見ながら、頭金を貯めて少しでも借入元金を減らした方がいいのかという問題が出てきます。これ以上は下がらないというほどの低金利時代であればなおさらです。

頭金を貯めるとどの程度返済利息額が縮減できるか?

 住宅ローンを借りるときは、頭金を多めに用意して借入額をなるべく少なくするのがよいとされています。まず、頭金を貯めていった場合の総返済利息についてみてみましょう。(ケース1)

 借入金3,000万円、償還期間35年、現在金利2.2%としたとき、金利が5年間変わらないとすれば、頭金を貯めれば貯めるほど、当然借入元金が減るので総返済利息額は減少します。毎年100万円を貯蓄できたとして、5年後500万円の頭金を貯めたとすると、総返済利息額は387万円も縮減できることになります。

金利が変わらなければ、頭金を貯めるほど利息額は減少。当初借り入れよりも387万円節約!

住宅購入予算の全体を把握する-住宅ローン借入額と物件価格の関係

 ここでは、住宅全体予算の内訳と住宅ローンの関係について、そして、住宅の物件価格を決める手順について説明します。

 全体予算を概念的に把握したうえで、無理なく安全に住宅ローンを組むことが何よりも大切ですので、このページの内容は、確実に理解していただくことをおススメします。

住宅購入予算の中の住宅ローンの位置付け

 住宅ローンを組む際には、住宅購入予算全体の把握と基本的なルールを知っておくことが肝要です。住宅ローンは購入予算を組むための一つの手段であり、全てではありません。予算の全体像や予算決定の手順を曖昧にしておくと、返済が始まってから大きな後悔を残す恐れがあります。

 また、希望のインテリアや設備に目が行き、どうしても背伸びしがちになるのが、住宅購入時のお約束となっています。最終的な予算が当初考えていた予算よりも多くなってしまう方が多いのが現実です。

 だから、しっかりと借り入れる住宅ローンの限界と予算の限界を最初に把握しておくことが大切なのです。返済能力の限界を超える物件価格になってしまっては、住宅ローンの審査にも影響がありますし、審査が通ったとしても、現実の苦しい返済に耐え切れなくなる可能性も出てきます。

 まずは、全体像の把握から。以下に住宅購入予算の内訳である、住宅ローン・頭金・諸費用の関係を示します。

◆物件価格と住宅ローンの関係 概念図 頭金は物件価格の2割が定説でしたが、最近は物件価格100%融資が可能な商品が増えてきました。諸費用、その他の費用は原則自己資金で準備

 現実には別途工事費やオプション工事の一部を本体工事費に含んで広告されている場合もありますし、家具購入が不要なプランで販売される商品もあります。上図は一般的な例を示しているため、これに当てはまらないケースがありますのでご注意ください。

 最も注意したいのは、チラシなどで表示されている坪単価は本体工事費のみで表現されている場合が多いということです。購入価格である物件価格を坪数で割った最終的な坪単価は広告に表示された数字よりも確実に大きくなるので注意してください。間違ってもチラシに表示されている坪単価で家が建つと思わないでください。

 そして、住宅ローンが組める費用は原則、物件価格が対象であるということです。諸費用などを別金利で借り入れる方法や裏技的に全てをローンでまかなう方法もありますが、ある程度の自己資金を確保することをおススメします。

 頭金を含めた自己資金を貯蓄する能力はそのまま返済能力を鍛えることになり、借入額を減らして住宅購入後の急激な家計の変化を避ける意味でも大切です。

年収(負担率)から住宅ローン借入可能額を計算する

 住宅購入は、どうしても無理をしがちになってしまいます。購入する住宅の金額を先に決めてから住宅ローンの検討をすると、無理な返済になる恐れがあります。必ず自分の返済能力を知った上で購入物件を決めるように心がけましょう。

 ここでは、年収に占める住宅ローン年間返済額の割合=年収負担利率を上限として借入れ可能額を算出する方法について説明します。今現在支払っている家賃から住宅ローン借入額を求める方法と比較し、両者のいずれか少ない方の額を最終的な借入額の上限額にすると良いでしょう。

年収負担率から住宅ローン借入れ可能額を決める 今の家賃から住宅ローン借入れ可能額を決める いずれか少ない方の額を借入額の上限にする

住宅ローンの年収負担率を決める

 早見表から、借入れ可能額を割り出して見ましょう。

 決める条件は年収年収負担率そして金利の3つです。

 年収負担率とは年収に対する住宅ローンの年間返済額の占める割合です。

 [年収負担率(%)=(年間の住宅ローン返済額÷年収)×100]

 年収負担率は低い方が望ましいのですが、低くしすぎると住宅ローンの借入額が少なくなり、かといって高すぎると、返済不能になるリスクが高まり、銀行の審査上も印象がよくありません。

 この年収負担率は家計の違いによって異なりますが、一般的に25%程度が安全域の境界といわれています。このあたりを一つの上限の目安として考えましょう。

 この年収に対する割合を適切に抑えることで、それを上限とした住宅ローン借入額を算定するのが以下の方法です。

 まず、毎月の返済額から年収負担率をチェックできるようにした早見表が表1です。この表を参考として年収負担率を決めましょう。例えば、年収500万円で、年収負担率25%とした場合、毎月返済額は約10万4千円となりますので、この額が返済可能かどうかが一つの目安となるでしょう。

表1 年収負担率別 毎月返済額

 ちなみに毎月返済額をボーナス併用払いとした場合に毎月返済額がどのようになるかを換算したものを表2に示しますので、自分の返済能力チェックの参考としてください。

表2 毎月返済額⇔ボーナス併用時の毎月返済額 変換表

 なお、年収が高ければ、ある程度年収負担率を高く設定することが可能ですが、年収が高い世帯ほど出費も多いため注意が必要です。突然の出費や、収入減などの不測の事態を想定して、やはり低めに設定しておくことが望ましいでしょう。

 年収負担率の25%は定説となっていますが、絶対的な根拠はありません。現に、住宅金融支援機構のローンシュミレーションでは、年収から借入れ可能額を試算すると、年収負担率は30%を超える額で出てきます。

 だからといって、そこまでは借りても大丈夫であるということを示しているわけではありませんのでご注意ください。

 一つの参考データを以下に示します。年収負担率25%のある程度の妥当性を裏付けるデータといえるでしょう。

返済に困ったことがない人の年収負担率の平均をとると約25%
程度であり、困ったことがある人約30%と比べ低い傾向にある。

毎月返済額から住宅ローン借入可能額を計算する

 ここでは、年収に占める住宅ローン年間返済額の割合=年収負担利率を上限として借入れ可能額を算出する方法とは別に、今現在支払っている家賃から住宅ローン借入額を求めてみます。

 両者のいずれか少ない方の額を最終的な借入額の上限額にすると良いでしょう。

年収負担率から住宅ローン借入れ可能額を決める 今の家賃から住宅ローン借入れ可能額を決める いずれか少ない方の額を借入額の上限にする

今の家賃から住宅ローンの借入れ可能額を決める

 現在支払っている家賃から、借入額を算出してみましょう。今の家賃があなたの返済できる限界額であれば、あなたの借入れ可能額は自ずと決まります。

 まずは、以下の①式で毎月返済額を求めましょう。住宅購入後は維持管理費がかかりますので、これを差し引いて毎月返済額を求める必要があります。維持管理費は3万円前後が一つの目安です。

 次に、①で計算した毎月返済額と、100万円当たりの毎月返済額(下の表)を、②の式に当てはめて出てきた金額が、借入れ可能額となります。

家賃月額 - 入居後の維持管理費(3万円前後が目安) + 住宅購入用貯蓄月額 = 毎月返済額 毎月返済額 ÷ 100万当たりの毎月返済額 × 100万円 = 借入れ可能額

100万円当たりの毎月返済額(円) 完全固定・元利均等払い

 なお、表にある以外の返済期間で計算したい場合は、こちらのシミュレーションで希望返済期間で100万円借りた場合の毎月返済額を求めてください。

返済プラン比較シミュレーション?-?住宅金融支援機構

元利均等と元金均等-徹底比較

 元利均等と元金均等の比較・・・これは住宅ローン解説の導入部分で必ずといっていいほど説明されるテーマです。一般的には元金償還速度が速い元金均等払いの方が、トータルの利息負担の面ではお得だとされています。

 しかし、元利均等払いを選択される方が多いのが実態です。それは、元利均等払いのメリットが現実に即していることと、必ずしも元金均等の方がお得とはいえないケースがあるからなのです。

 そのあたりを説明する前に、まずは元利均等と元金均等の特徴をおさらいしましょう。

元利均等と元金均等の特徴とメリット比較

元利均等と元金均等それぞれのメリット・デメリット

 元利均等払いは、毎月の返済額が一定になるように元金と利息の割合を調整した支払い方法です。毎月返済学が安定しているため、返済計画が立てやすく、元金均等払いよりも当初返済額が抑えられるメリットがあります。

 反面、返済額を一定とするために、当初の元金償還速度が元金均等よりも相対的に低くなってしまうため、返済期間が同じ場合、元金均等と比べると、総利息が大きくなるデメリットがあります。

 一方、元金均等払いは、元金償還を一定とするため、元金の減りが元利均等払いよりも早く、結果として総利息を抑えられるメリットがある反面、元金が多い初期はそれにかかる利息も大きいため、当初返済額が大きくなり、初期の生活設計を立てにくいというデメリットがあります。

 ただし、一定期間を乗り越えれば、返済額が元利均等よりも減り、子供の教育費等が嵩むのと反比例に返済額が徐々に減っていくため、中盤・終盤期に向かうほど、生活設計が立てやすくなります。

元利均等と元金均等の毎月返済額・総利息額比較

元利均等と元金均等払いの毎月返済額・総利息額比較 元金均等は返済期間が同じ場合、総利息額において元利均等よりも199万円お得に!

 モデルケースの場合、元利均等払いは毎月返済額126,000円で一定ですが、元金均等払いは初回返済額が158,000円からスタートし、毎月約百数十円づつ返済額が減り、13年目に元利均等払いの126,000円に並びます。

 ここまでの支払いはきついですが、ここを過ぎると毎月返済額はどんどん減っていきますので、何かとかかる子供の養育費等の増加分をうまく吸収してくれる形となります。

 さらには元金均等払いの総利息額は元利均等払いよりも199万円お得となりますので、初期の返済に耐えられるのであれば、元金均等を選択するメリットは大いにあるといえるでしょう。

頭金を貯めるべきか、今すぐ住宅ローンを組むべきかーライフプラン比較

頭金を貯める場合と頭金なしでローンを組む場合のライフプラン比較

 住宅ローンの頭金を確保するということはとても大切なことですが、必ず頭金を貯めなければいけないのでしょうか。そして、貯めるとすれば2割は貯めなければいけないのでしょうか。

 一般的にはセオリーとされていますが、必ず守らなければならないということではありません。あなたのライフプランに照らしてその額がいくらが適正なのかを見極め、リスクを把握した上で選択することが大切なのです。

 頭金が多ければ多いほど、金利負担額は減りますが、返済負担額の多寡で全てを決めてしまうのは、あなたの人生設計や家族の幸福を考えたとき、必ずしもベストな選択とならない場合があります。

 まずは、同じ住宅を購入するという条件で、頭金を貯める場合と、そうでない場合のライフプランをそれぞれ見てみましょう。

ライフプラン比較の検討条件

主人30歳、妻28歳、子供2人(6歳、3歳)
住宅価格3,000万円、貯蓄なし、金利3%
元利金等払、月額返済額約9万円

① 頭金を貯めて10年後にマイホームを購入する場合→フレッシュな時期を家族で過ごせないが、総負担額は抑えられる。 ② 頭金を貯めずに今すぐマイホームを購入する場合→フレッシュな時期を家族で過ごせるが、総負担額は増える

 上図は、同じ金額の住宅を購入しているのに、住宅ローンを組む際に頭金がある場合とない場合とで、これだけの差があるということを、概念的に示しています。

①の頭金500万円を貯めた場合と ②の頭金が無い場合の総金利手数料の差は、1854万円-1298万円=556万円となります。

つまり、上図の例でいうと、頭金(この場合500万円)がない場合、銀行に手数料(銀行の収益)を556万円多く支払っているということになります。

 ただし、上記の例は、毎月返済額9万円以内という条件と、ボーナス負担率の著しい増加を避けるといった現実面を考慮し、返済期間を①よりも5年間長くしているので、そのことによる総金利手数料の増加も含まれています。

 ちなみに、期間延長せず、ボーナス負担率を上げた場合の総金利手数料の差は261万円です。(その場合の毎月返済額は8万9千円、ボーナス時22万9千円)

 つまり、頭金500万円の有無による純粋な総金利手数料の差は261万円ということです。

さあ、①と②のどちらを選ぶべきでしょう。

 どちらが正しいということはありません。答えは、あなたのリスク管理の考え方によって決まるのです。充実期をとるか、利息負担の安い方をとるかは、あなたの人生で何を重視するかで決まります。

住宅ローン金利 固定のメリット―3年固定、5年固定はどうなの?

短期固定選択型の住宅ローンを利用する人の割合

 固定期間選択型を希望する方がどれくらいいるかというと、約35%くらいということが分かっています。

 このうち約半数の方は10年以上の長期固定型を希望するといわれていますので、短期固定型金利を希望する方は約15%程度と考えられます。

 短期固定型の店頭金利は高く感じますが、実際の適用金利は1%以上低い場合が多く、その低い金利にやはり目が行ってしまいます。

 短期固定の期間が短いほど金利が低くなりますので、余計にそちらに目が向きます。低金利が長期間続いていることもあってか、変動金利や短期固定型金利を選択する方は依然として少なくないといえるでしょう。

このページの先頭へ