住宅メーカーの見積り・間取り提案 無料一括依頼サービスは使えるの?

タウンライフ家づくり

住宅会社の一括資料請求サービスは、はたして消費者の役に立つものなのでしょうか。

ここでは、間取りプランを提供してくれるという一括依頼サービス「タウンライフ家づくり」について紹介したいと思います。

プロの間取りと見積りがインターネットでかんたんに得られるのであれば、非常にありがたい話ですが果たしてどうなのでしょうか・・・なにか面倒なことにはならないのでしょうか。

実際に利用した印象も含め、建築士の立場でお伝えしたいと思います。

「目次」間取り提案 無料一括依頼サービスの検証

  1. サービスの仕組みは?
  2. このサービスのメリットは?
  3. 実際にサービスを利用してみたところ・・・
  4. 各ハウスメーカーの間取りを比較!
  5. 面倒な営業トークはないの?
  6. まとめ

1.サービスの仕組みは?

まず、このタウンライフ家づくりの資料請求の仕組みを見てみましょう。

タウンライフ家づくりサービスの仕組み
上図のように、タウンライフ家づくりのホームページで1度依頼するだけで、あなたの地元のハウスメーカーに一括で資料請求ができるという仕組みです。

2.このサービスのメリットは?

次に、このサービスのメリットについて整理してみます。

依頼の負担が少ない

上図のように、好みの住宅メーカーを選択し、間取りの条件等を入力、クリック一つで見積りと間取り作成を同一条件で依頼できます。

住宅展示場に出向く必要なく、自宅にいながら簡単に依頼ができ、各社と対面しながら同じ条件を何度も説明しなくて済むため、貴重な時間の浪費や精神的負担を減らすことができます。

比較作業に必要な資料が手軽にそろう

無数にあるハウスメーカー・・・どこをみても同じ会社は存在しません。

それぞれに個性があるハウスメーカーとの相性を見るには、比較作業は絶対に欠かすことができません。

その比較に最低限必要な資料が自宅でそろうというのが大きいといえるでしょう。

特に間取り図(ラフプラン)が届くのが大きい

この間取り図がかんたんに入手できるというのがこのサービスの最大のメリットです。

実は間取りは大変難しく、素人さんの描いた間取りはたいていの場合、成り立たないことが多いものです。

もちろん、自分で考えることは勉強になりますし、発注意図を伝える場合に役には立つのですが、エネルギーロスがとても大きいのです。

希望と制約の間を調整しながら間取りを作成する作業は、実はかなりのエネルギーを要します。

間取りは実は難しい・・耐震性、経済性・・プロはこれらの条件を同時に考えながら作図します。

このむずかしさを考えると、自分の希望に応じたプロの間取りが自宅で手軽に入手できるというのは、家づくりのスタート段階ではとてもありがたいことです。

そして、自分で間取りを考えるより、この間取りをベースに家族で意見を出し合い、自分たちに合ったプランに修正していく方が効率的といえるでしょう。

3.実際にサービスを利用してみたところ・・・

表面上のメリットは、上記に説明したとおりですが、実際はどうなのでしょうか・・。

何事もやってみなければわからない・・・ということで実践です。

実際にタウンライフ家づくりに依頼をしてみました

入力フォームにそって以下のように入力。
入力自体は5分程度で済みます。

※土地の図面(寸法・方位・前面道路の幅)があれば、画像ファイルで添付します。

タウンライフ家づくり入力内容

間取りの要望事項を入力して、依頼ボタンをクリック。

タウンライフ家づくり申込み完了

これで申し込みは完了です。

3日後・・・

1番早いハウスメーカーから間取り図(ラフプラン)が電子メールで届きました。
なかなか早いですね・・・。

タウンライフ家づくりプラン1

その後も、他のハウスメーカーからプランが届きました。

送付される資料は各社によって違う

しかし、残念ながら、見積書は3社中1社しか送付してもらえませんでした。
間取り図は3社中2社です。

一度のアクションで得られる資料は、各社によって異なるということがわかりました。

これについて問い合わせると、「もう少し具体的にお話をお聞きした上で、資料を作成させていただきたい」という回答です。

再度、直接依頼すれば資料はきっちり作ってくれるのはもはや当たり前といえば当たり前・・・それでは最初の依頼は何だったのかという気もします。

まあ、ハウスメーカー側にとっては、詳細な要望内容やお客さんの本気度が見えない状態で、本腰も入れられないという事情も分かります。

依頼が一気に集中したという場合や、各支店の担当者の忙しさによっても対応は変わるでしょう。

このあたりは、無料サービスの限界として割り切るしかなさそうです。

見積書はめやす程度だが、間取りは使える

見積書は概算レベルなので、詳細を詰めていくうちに、工事費がどんどん膨らんでいく可能性は否定できません。
なので、あくまでも目安と捉えた方が良いでしょう。

ただ、間取り図(ラフプラン)に関しては、資料としての価値は大きいです。
大きくは2つのメリットがあります。

  1. ハウスメーカーの応答性で、信頼度・熱意度がチェックできる
    最初に入力した間取りの要望に対して、どれだけハウスメーカーが心を砕いてくれたかが見えます。施主の希望を120%満たす提案があるのかないのか・・・これは長い家づくりにおけるパートナーを選ぶ視点としてとして欠かせません。
  2. 間取りの検討がスムーズにいく
    施主のイメージだけで間取りを考えようとすると、絵に描いた餅から抜け出せなくなる場合があります。やはり、あなたの希望に応じて作成されたプロの間取りを検討の基礎にすることで、議論の空転を防ぎ、現実に即した観点で改善案や新たなアイデアをスムーズに間取りに取り入れることができます。



ラフプランではあるものの、この検討材料が依頼後数日で自宅で入手できるのはとても大きい意味があるでしょう。

では、実際に届いたプランを、皆さんに紹介したいと思います。

次をご覧ください。

4.各ハウスメーカーの間取りを比較!

それでは、実際に提案していただいたプランについて比較してみましょう。
図面を直接公開できませんので、私の方で、間取りを写し書きし、解説を加えました。

ハウスメーカーによってプランが大きく異なるということを皆さんに知っていただきたいと思います。

ちなみに、私が依頼時に入力フォームに記入したプランに対する要望は以下の通りです。

間取りの要望事項

  • 世帯数:1世帯住宅
  • 階数:平屋建て
  • 人数:大人2人、子0人
  • LDKタイプ:2LDK
  • 家の広さ:25坪くらい
  • LDKの広さ:15畳くらい
  • 水周り:使い勝手を重視したい
  • その他間取りに対する希望(自由入力)
    ・玄関とキッチンの両方からアクセスできる納戸(パントリー)が欲しい(1坪くらい)。
    ・洗濯物が干せる屋根つきのウッドデッキ(2坪くらい)が欲しい。
    ・2つの洋室の内、1つの洋室から洗面やトイレにすぐアクセスできる間取りにしたい。

この内、以下の3点の要望の達成度について、検証したいと思います。

要望の達成度チェック事項

要望①:水周りの使い勝手を重視したい
要望②:玄関とキッチンの両方からアクセスできる納戸(パントリー)が欲しい(1坪くらい)。
要望③:2つの洋室の内の1つから洗面やトイレにすぐアクセスできる間取りにしたい。

案1 ハウスメーカー Ⅰ の場合

タウンライフ家づくり 案1(ハウスメーカー I)提案力チェック

案2 ハウスメーカー S の場合

タウンライフ家づくり 案2(ハウスメーカー S)提案力チェック

比較結果

要望の②については、重たいお米やお酒、飲料水や常温保存の食品を玄関からすぐに搬入でき、それをキッチンからすぐに取り出せると便利なので、そのような意図で要望したものです。

これについては2案目のハウスメーカーSの方が使い勝手が良いのがわかります。

また、要望③については、高齢になった時、夫婦のどちらかが、頻回なトイレ通いや、介護・介助などがしやすいよう、寝床からトイレ・洗面・浴室にすぐに行けるようにしたいという意図で要望したものです。

これについても、2案目のハウスメーカーSの方が使いやすいのが明らかですね。

このように、全く同じ条件で依頼しても、プランや要望に対する応答性が大きく違うことがわかります。

「施主の満足とは何か?」を真剣に考え、要望の意図や真意をくみ取る姿勢はハウスメーカーSに軍配がありそうです。
そして、こういった姿勢は、そのまま業者の信頼性に通ずるものになってきます。

このように間取りの比較は、自分たちに合った最適な間取りを考えるベースとなるばかりでなく、ハウスメーカーの対応力や信頼性のチェックにもなることがわかります。

5.面倒な営業トークはないの?

いきなり同時に電話がかかってくるのでは?

いきなり一気に電話が来ることはありません。

中古車買い取りや引っ越し見積りの一括サービスのように、申し込んだ瞬間に一斉に電話がなるということはありえません。

それらの業界は、最初に電話をつないだ会社が高い確率で成約する・・つまり早い者勝ちの勝負だからです。

住宅の購入や契約は、早い者勝ちの世界ではありませんので、いきなり電話がなるなどはありません。

しつこい営業はないの?

強い売込みや、しつこい営業はありません。これは、やはり依頼がインターネットという媒体の性格による理由が大きいといえます。

このサービスのシステム上、初めから他社と比較されていることが業者も分かっていますし、インターネット経由のお客さんに最初から大きな期待を寄せていないという姿勢が多いのです。

私の場合、電話連絡もなく、まず最初に電子メールで間取りプランが届きました。
ご興味があれば、ご検討くださいといったスタンスですね。

ハウスメーカーからの売り込み電話は全くありませんでした。

このあたりは、各業者で温度差があるところだとは思いますが、参入業者は審査されているため、不良不適格業者が混在していません。
よって、不快感を覚えるような営業を受ける心配はないでしょう。

必ず話を聞かなければいけないの?

理想的な業者に出会えれば良いのですが、あなたが望まない限り、話を聞く義務、契約の義務などは全くありません。

本当に費用はかからないの?

サイト利用料、資料代など一切費用はかかりませんし、話を断ったからといって何かを請求されることもありません。
また、仮に契約となったとしても、仲介手数料といった費用もかかりません。

6.まとめ 過大な期待はできないが間取り図は使える

無料サービスと割り切る

前述のように、各社によって送付資料の対応が異なるという面がありますので、無料サービスにあまり大きな期待をしないということが肝心です。

ハウスメーカーの熱意のある提案をひきだすには、あなたの熱意がある程度ハウスメーカに伝わる必要もあるのですね。

むやみやたらに依頼会社を多くするのではなく、本当に興味のあるハウスメーカーに絞って依頼をするなど節度を保って利用するのがよいでしょう。

ただ、無料だからといって、不当な要求や、不快な営業を受けることはありませんので、その点の心配はありません。

間取りのメリットは活用できる

やはり、あなたの要望に応じた間取りプランがワンクリックで届くというのは、家づくりのスタートとしては非常にありがたいことです。

現在、インターネットの一度の申し込みで間取りプランを提供してくれる一括資料請求サービスはタウンライフ家づくりだけです。

一括資料請求サービス比較表
提供資料
カタログ・パンフ
概算見積り
間取り図

無料で気軽に依頼でき、間取りが自宅で比較できる・・・こうしたメリットを活用せずに、直接各会社に対し自力で依頼するのは、かなり気が重いのも事実です・・・。

営業マンに押され続ける状況では、人は冷静な判断がしにくいものです。

もちろん、最終的にはじっくり話を詰めないことには、理想の家づくりは目指せませんが、家づくりの初期の段階では、心に余裕をもってじっくりと判断するということがとても大切です。

負担なく、そして、一つ一つ納得を積み重ねながら自分のペースで住まいづくりをスタートさせたい・・・そのような方には活用できるサービスといえるでしょう。

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