地震保険料割引制度 耐震等級・免震割引で最大50%割引


ここでは、地震保険の割引制度をはじめ、保険料を安くするための3つの方法について詳しく紹介します。

  • いくらくらい安くなるの?
  • そもそも地震保険料ってどれくらいなの?

これらについてわかりやすく解説します。

特に、工法の選択により違ってくる「構造区分」ついては、保険料に大きく影響します。

実は、木造でも2×4工法(枠組み壁工法)は普通の木造と違って、「構造区分」が耐火構造と同等になるため保険料が断然安くなるのです。

そのあたりを保険料のシミュレーションとともにみていきましょう。

加えて、

  • そもそも地震保険ってなに?
  • 地震保険に入った方がいいの?

こうした基本情報もおさらいしておきます。

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地震保険料がどれくらい安くなるかをシミュレーション

地震保険料安くするための方法としては、以下の3つがあります。
それらの内容と、実際にいくらくらい安くなるのかをシミュレーションとともに見ていきます。

地震保険料が安くなる3つの方法

  1. 地震保険の割引制度
  2. 長期契約でさらに割引
  3. 保険料の低い「構造区分」の選択

1.地震保険の割引制度

まず、割引制度について見てみましょう。

以下のように、建物の耐震性によって割引率が決まります。

地震保険料の割引制度の概要
割引制度 割引の条件 割引率
①建築年割引 対象建物が、昭和56年6月1日以降に新築された建物である場合 10%
②耐震等級割引※1 耐震等級1 10%
耐震等級2 30%
耐震等級3 50%
③免震建築物割引 対象物件が、「住宅の品質確保の促進等に関する法律」に基づく「免震建築物」である場合 50%
④耐震診断割引 地方公共団体等による耐震診断または耐震改修の結果、建築基準法(昭和56年6月1日施行)における耐震基準を満たす場合 10%

※1:「住宅の品質確保の促進等に関する法律」に規定する日本住宅性能表示基準に定められた耐震等級 (構造躯体の倒壊等防止) または国土交通省の定める「耐震診断による耐震等級 (構造躯体の倒壊等防止) の評価指針」に定められた耐震等級を有している場合


かんたんに説明すると、耐震性が高いほど割引率が高くなる設定になっています。

なお、注意したいのは、上記4つの割引は複数に該当しても割引率は加算されないということです。(いずれか一つの選択適用)

新築なら10%割引が基本

新築する、あるいは、昭和56年6月1日以降に新築された住宅を取得するだけで、①建築年割引の10%割引が適用になります。

耐震等級2以上を取得したり免震工法を採用するケースは、みなさんが選ぶわけではありませんので、通常は10%割引のみということになるでしょう。

古い中古物件は割引なし、耐震改修すれば10%割引

旧耐震基準、つまり、昭和56年5月31日以前に建築された中古住宅を取得する場合は、地震保険の割引はありません。

ですが、所定の耐震診断と耐震改修を行って、新耐震基準(昭和56年6月1日施行)を満たす場合は、④の耐震診断割引が適用となり、10%の割引となります。

認定長期優良住宅は30%割引

長期優良住宅の認定を取得する場合は、耐震等級2をクリアする必要があるため、自動的に②耐震等級割引の30%が適用となります。

地震保険料シミュレーション

それでは実際の地震保険料について、いくらになるのか具体的に見てみましょう。
例として、一般的な住宅と割引率の大きい認定長期優良住宅で比べてみます。

地震保険料について、くわしくは次段で説明しますが、保険料は住宅の立地位置で大きく異なります。
ここでは例として、保険料の最も高い千葉県、東京都、神奈川県、静岡県の料金で算定してみます。

■地震保険料 割引別比較(保険金額1,000万円あたり)

一般の住宅 認定長期優良住宅
地震保険料 36,300円/年 36,300円/年
割引率 10%
建築年割引
30%
耐震等級割引
割引後保険料 32,670円/年 25,410円/年
35年間の保険料
(単年度更新)
114万4千円 89万円
(一般住宅との差
▲25万4千円
※東京でロ構造(非耐火)の木造住宅を新築した場合として算定。※35年間の保険料は、1年契約を毎年更新し、途中保険料の改定がないものとして算定。

建築年割引10%で年間3,630円安く

一般住宅は、保険金額1,000万円あたりの年間保険料36,600円に対し10%割引なので年間3,630円安くなり、保険料は32,670円/年となります。
35年間の10%割引の効果は127,000円安となります。

耐震等級割引30%で年間10,890安く

一方、認定長期優良住宅の場合は同じく30%割引なので年間10,890円安くなり、保険料は25,410円/年となります。
35年間の30%割引の効果は381,000円安となります。

35年間での両者の保険料差は25万4千円

認定長期優良住宅は一般住宅よりも年間7,260円/年安く、35年間の差額で見ると25万4千円安くなります。

長期優良住宅は、減税やフラット35Sの利息面でのメリットに加え、こうした地震保険料のメリットもあるということがわかります。

2.長期契約で割引

次に、長期契約係数によるお得な仕組みについて見てみましょう。

地震保険は単年度契約を更新するよりも、長期契約をするとその分割引になります。
ただし、最長でも5年間までの契約となっています。

主契約の火災保険の契約方法に応じて、地震保険料で契約できる期間が変わってきます。
詳しくはこちらをご確認ください。損害保険Q&A(一社 日本損害保険協会)

契約期間に応じた割引係数は以下の通りです。

■長期契約の保険料算出のための長期係数

保険期間 係数
1年間あたりの割引率
2年間 1.90 5%
3年間 2.75 8.3%
4年間 3.6 10%
5年間 4.45 11%
※保険期間1年の保険料に上の係数をかけて保険料を算出します。算出例 [5年間契約、保険金額1,000万円、非耐火の場合]:36,300円(1年間の保険料)×4.45=161,535円。

長期契約はいくらお得なのか

それでは、長期契約をした場合としない場合での地震保険料の差について具体的に見てみましょう。

ここでも例として、保険料の最も高い千葉県、東京都、神奈川県、静岡県の料金で算定してみます。

■地震保険料 契約期間別比較(保険金額1,000万円あたり)

単年度契約 長期契約(5年)
地震保険料 36,300円/年 36,300円/年
割引率 10%
建築年割引
10%
建築年割引
割引後保険料 32,670円/年 32,670円/年
長期係数 なし 4.45
5年間保険料 163,350円 145,381円
35年間の保険料 114万4千円 101万8千円
(一般住宅との差
▲12万6千円
※東京でロ構造(非耐火)の木造住宅を新築した場合として算定。※35年間の保険料は、1年契約、または、5年契約をそれぞれ更新し、途中保険料の改定がないものとして算定。

単年度契約と比べて、長期契約(5年)による割引効果は35年間で126,000円安くなることがわかります。

3.保険料の低い「構造区分」の選択

地震保険料は建物の所在地構造区分の2つで決まります。
住宅を建てる都道府県を変えるのは容易ではありませんが、構造区分は選択が可能です。

そして、この「構造区分」によって保険料が大きく変わるのです。

保険料表を見てみましょう。


地震保険料(保険金額1,000万円あたり/年間)
都道府県 イ構造(耐火) ロ構造(非耐火)
岩手県、秋田県、山形県、栃木県、群馬県、富山県、石川県、福井県、長野県、滋賀県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、鹿児島県 6,800円 11,400円
福島県 7,400円 14,900円
北海道、青森県、新潟県、岐阜県、京都府、兵庫県、奈良県 8,100円 15,300円
宮城県、山梨県、香川県、大分県、宮崎県、沖縄県 9,500円 18,400円
愛媛県 12,000円 23,800円
大阪府 13,200円 23,800円
茨城県 13,500円 27,900円
徳島県、高知県 13,500円 31,900円
埼玉県 15,600円 27,900円
愛知県、三重県、和歌山県 17,100円 28,900円
千葉県、東京都、神奈川県、静岡県 22,500円 36,300円

単純にいうと、地震被害の想定が大きい地域ほど保険料は高く、建物の耐火性能が低いほど保険料が高くなる設定になっています。

耐火性能の高いイ構造はそれ以外のロ構造よりも保険料がかなり低く設定されているのがわかります。

イ構造、ロ構造とは

建物の耐火性能による区分であるイ構造、ロ構造について詳しく見てみましょう。

かんたんにいうと、イ構造とは、コンクリート・鉄骨系の耐火性能の高い建築物を指し、ロ構造は木造などイ構造以外の建築物となります。

なお、損害保険料率算出機構では、イ構造とは「耐火建築物、準耐火建築物、省令準耐火建築物等」と表現していますが、もう少し具体的に火災保険料の構造級別との関係と対比しながら整理します。

■地震保険構造区分と火災保険構造級別の整理表

地震保険構造区分 火災保険構造級別
2010年1月1日以降 2009年12月31日以前
イ構造(耐火) M構造
耐火マンション
T構造
・コンクリート造(※1)・鉄骨造・耐火、準耐火建築物・省令準耐火建築物
A構造
B構造
ロ構造
(非耐火)

イ構造以外の構造
H構造
木造など、M・T構造以外の構造
C構造
D構造
※1 コンクリート造:鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造、コンクリートブロック造、れんが造、石造※保険会社により区分が異なる場合があります。

イ構造(耐火)が圧倒的に保険料が安い

それでは、そのイ構造ロ構造でどれくらい保険料が違うのかを見てみましょう。

■地震保険料 構造別比較(保険金額1,000万円あたり)

イ構造 ロ構造
地震保険料 22,500円/年 36,300円/年
割引率 10%
建築年割引
10%
建築年割引
割引後保険料 20,250円/年 32,670円/年
35年間の保険料 63万1千円
(ロ構造との差
▲38万7千円
101万8千円
※東京で住宅を新築した場合として算定。※35年間の保険料は、5年契約を更新し、途中保険料の改定がないものとして算定。

保険料を比べると、その差はかなり大きいものがあります。

さらに、イ構造は火災保険料も安くなりますので、それを加味すると、この「構造」による差はかなり大きいといえるでしょう。

「でも、住宅を耐火構造にするとなるとちょっと・・・できれば木造で建てたい。」

と思われる方が多いのではないでしょうか。

実は構造が木造でもかんたんにイ構造(耐火)にできる方法があります。

木造でもイ構造(耐火)にできる

2×4工法はイ構造になる

上表にあるように、「耐火建築物、準耐火建築物、省令準耐火建築物」はイ構造になります。

3階建て以上のマンションやアパートは建築基準法で準耐火建築物以上が求められますので、だまっていてもイ構造なのですが、戸建て住宅の場合はそうした要求はありませんので、通常はロ構造になってしまいます。

しかし、イ構造には省令準耐火建築物という選択肢があり、これに該当するのが、2×4(ツーバイフォー)工法といわれる木造枠組壁工法で建てられた住宅です。

厳密には、
2×4工法=省令準耐火建築物
ではないのですが、詳しくは省略しますが、2×4工法のほとんどが、この省令準耐火建築物に該当する可能性があります。

また、大手プレハブ系の住宅も省令準耐火建築物としての認証を取得しているものが多くあります。
くわしくは、以下で確認できます。
省令準耐火構造の住宅とは(住宅金融支援機構)

特別な負担なく住宅の工法を2×4工法にするだけで、火災保険・地震保険料が大きく減りますので、こうしたことも工法選定を判断するときの一つのめやすにされると良いでしょう。

もちろん、保険料の安さだけでハウスメーカーや工法を決めることにはならないと思いますが、2×4工法(枠組み壁工法)は事実上、在来軸組工法よりも耐震性耐火性能の面で優れている点がありますので、こうしたことも比較の材料として見落とさないようにすることが大切です。

中古住宅でも2×4工法ならイ構造

中古の2×4工法の住宅でも、住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)の融資を受けて建てられたものは、省令準耐火建築物になります。

保険加入にあたっては、省令準耐火建築物であることの根拠を示す必要がありますが、それを判別するには、いくつか方法があります。

以下の申告書が参考になるでしょう。建物構造申告書(三井住友海上火災保険)

以前、2×4工法で本来は省令準耐火建築物なのに一般の木造扱いで火災保険に加入し、知らないうちに何年も高い保険料を払い込んでいたという問題がニュース化したことがありました。

この確認は極めて重要です。

2×4工法(枠組み壁工法)の場合は省令準耐火建築物に該当していることをしっかり確認したうえで加入するようにしてください。

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地震保険の概要

地震保険とは

地震保険とは、地震、噴火またはこれらによる津波を原因とする以下のような損害を補償する保険です。

  • 地震により発生した倒壊、火災、地すべり、洪水
  • 地震、噴火により発生した津波による損害
  • 噴火により流出した溶岩や火山灰による損害

保険の対象となる損害は、居住用建物と生活用動産(家財)が被った損害です。

なお、これらの損害は火災保険では保障されません

地震保険は政府のバックアップにより成り立っている

地震災害は、損害額が巨額になる可能性があることから、民間保険会社だけでは補償をまかないきれないため、地震保険に関する法律に基づき、民間保険会社が政府に対して保険加入する「再保険」という仕組みにより、損害額が一定額を超えたときは、政府が補償責任を負う仕組みになっています。

これにより現実的な保険料での地震保険が成り立つというわけです。
地震保険制度の概要(財務省)

火災保険では地震による火災は補償されない

前述のとおり、一般の火災保険では地震、噴火、津波を原因とする損害は補償されません。
中でも、重要なことは、地震による火災は補償されないという点です。

「火災保険なのだから原因が地震だろうが火災は火災、補償されるはず。」

名称が「火災保険」だけに、このような解釈が作用しやすくなるのですが、この点はしっかり誤解のないようにしましょう。

地震保険単独では加入できない

地震保険は火災保険の付帯として加入することになっており、地震保険のみ加入するということができません。

火災保険は単独で加入できますが、地震保険は必ず火災保険とセットで加入しなければいけないのです。

地震保険の保険金額は?

支払われる保険金上限額(保険金額)は、地震保険に関する法律により、火災保険の保険金額の30~50%で設定することとなっており、なおかつ、建物は5,000万円、家財は1,000万円の限度額以下である必要があります。

例えば、建物の火災保険の保険金額が2,000万円なら、その50%である1,000万円が地震保険の保険金額の上限額になります。

どれくらいの人が地震保険に入っているの?

火災保険に加入している世帯の内、地震保険に加入する世帯の割合(付帯率)は年々上昇しており、2015年度時点で約6割の加入率です。
地震保険50年の歩み(一社 日本損害保険協会)

ただ、全世帯数から見た割合は全国平均で約30%(2016年度)となっています。
保険種目別データ(一社 日本損害保険協会)

地震保険に入った方がいいのか

近年、火災保険に対する地震保険の付帯率は6割まで伸び、多くの方が地震保険に加入するようになりました。

その理由は、

  • 日本が遠くない過去に2度の大震災を体験している
  • 火災保険では地震火災は保障されないことの認知が進んできた
  • 地震保険も火災保険同様、諸費用として住宅ローンの借入対象になる

といった点などが挙げられるでしょう。

火災保険にはほとんどの方が加入しますので、どうせなら地震保険も・・・という流れも多いと考えられます。

しかし、費用は決して安いとはいえず、住宅ローンの借り入れに含めればその額に利息が乗るわけですから、生涯の負担という視点からは重たい荷物という見方もぬぐえません。

やはり、流れにまかせて加入するのではなく、本当に自分に必要かどうかを一度は考えておくべきでしょう。

加入を迷った時の視点

地震保険加入すべきかどうかは、それぞれの方がおかれている状況や個人の判断によって変わります。
以下に、リスク対応を見極める上で参考となる考え方を3つほど紹介します。

①リスクは立地場所で大きく違う

同一県内なら、地震保険料は同じになりますが、県域は広いですから場所によっては、地震に対するリスクが大きく異なります。

例えば、地震ハザードマップの危険域にあり、さらに、津波・噴火の心配もある木造密集地域に3階建て木造住宅を建てた人と、ハザードマップ外にあり、津波も噴火も心配なく、隣棟間隔が十分ある延焼火災の心配もない場所で平屋住宅を建てた人では、地震に対する備えの必要性が全く異なります

このように同じ保険料でもリスクの重なり方が違いますので、どういうリスクが自分にあるのかを点検・整理するとよいでしょう。

②損得を考えない視点

生涯地震被害に合わなければ保険料は掛けた分損ということにはなりますが、住宅の損害というのは小規模な被害であっても多額になりがちです。
それは、払い込んだ保険料の比ではない場合もあるわけです。

自動車損害保険同様、保険料の損得で判断するのは難しい世界ですので、万一のための必要最低経費として最初から位置づけてしまい、加入すべきかどうかを悩まないという考え方もあるでしょう。

③実際に震度7が来たら家はどうなるのか?

大地震に見舞われたとき、住宅がどうなってしまうのか・・・全く壊れないのか、あるいは壊れるとすればどれくらいなのか・・・こうした事実や法的背景を知っておくことで、被害回復への意識も変わってきます。

現行法で求められる耐震性
現在、建築基準法で規定されている構造基準は、「極めて稀に(数百年に1度程度)発生する地震に対して倒壊、崩壊等しない」程度の耐震性の保持を求める規定になっています。

この規定は、大地震においては「人命保護」を要求水準としており、建物の部分的な損傷や破壊を防止することまでは求めていません。

つまり、わかりやすくいうと、
「震度7が来ても、部分的に壊れてしまうのはやむを得ないが、家がつぶれたり倒れたりしてはいけない」ということを定めているのです。

たしかに、人命保護という最低限の安全は確保されることになるのですが、ここで重要なのは、部分的に壊れてしまう可能性があるということです。
(逆に、専門的な見方でいうと、接合部などの部分的な破壊をある程度許容することによって、揺れのエネルギーを減衰・吸収し、崩壊・倒壊といった致命的事態を回避するという想定があるのです。)

つまり何が言いたいのかというと、最低限の技術基準を定めている建築基準法の現行規定では、
「再度、震度7が来た時に、同じように耐える保証がない」ということなのです。

大地震に耐えても、住宅としての価値が失われている可能性

大地震が起きたときは、被災建築物応急危険度判定士(建築士)が余震による建物の倒壊危険度を判定し、危険な場合は「危険」の張り紙を張り、使用禁止や注意喚起を促すとなどの判定活動を必ず行うのですが、それは、そうした部分破壊は起こり得るという想定があるためです。

東日本の判定活動における私の経験でも、外見はしっかりと建っているように見えるのですが、内部を見ると2階の床は大きく波打ち、壁が傾き、仕上げははずれ、内部の破断した筋かいが露出といった、本当にギリギリ倒壊を免れている建物がいくつかありました。

たしかに、倒壊を防ぎ人命保護という法の目的は果たした結果といえるのでしょう。
しかし、補強・改修による再使用は極めて困難といわざるをえない・・・つまり、建物の価値をほとんど逸している状況といってもいいのですが、こうしたことが現実に起こり得るということなのです。

その観点からいうと、「震度7に60回耐えた家」というフレーズで広告しているハウスメーカーの提案する住宅は、法が求める人命保護だけではなく、財産保護までをある程度見込んだ耐震性に余裕のある商品価値を提供しようとするものといえます。

「現行法においては大地震時は人命保護が優先で財産価値まで保持されない」という現実視点に立てば、より耐震性に余裕を持たせるべきかどうかという意識も生じるでしょうし、あなたにとっての地震保険の位置づけも変わってくるといえるでしょう。

まとめ

地震保険は、決して安くはない保険料ですので、できる限り安く加入する方法について心得ておくことが大切です。

主な減額方法としては、

  • 建築年割引耐震等級割引といった割引制度
  • 長期契約係数による割引
  • 保険料の低い「構造区分」の選択

の3つがありますので、これらをしっかりと覚えておきましょう。

また、地震保険の基本事項として、

  • 火災保険では地震による火災は補償されない
  • 地震保険は火災保険の付帯(セット加入)
  • 火災保険加入者の地震保険付帯率は約6割

という点も押さえておきましょう。

地震保険加入率は増えているのは確かですが、あくまでもあなたの必要性に応じて判断することが大切です。
被災歴の少ない地域などでは割り切って地震に対する備えは不要という決断も一つの正解でしょう。

いずれにしても大切なことは、上記のような割引制度や地震保険の基本的事項を十分に理解した上での選択であることです。

「そんなに安くできるのなら・・・工法を2×4にしておけばよかった・・・」このような後悔に至らないよう、このページが地震に対する備えを考えていただくきっかけになれば幸いです。

地震保険の詳細