中古住宅購入+リフォームで優遇される制度
現在、中古住宅の購入のみで受けられる国の補助制度はありません。(地方自治体の補助制度を調べる場合はこちらをご参照ください)
ただし、中古住宅の購入にあわせて所定のリフォームを行うことで、補助額が増額される制度があります。
例えば、以下のこどもエコすまい支援事業は、子育て、若者世帯が中古購入と同時に省エネリフォームする場合、補助額が30万円から60万円に増額されます。
この補助制度は、断熱化リフォームだけではなく、節水トイレやエコ給湯器などでも補助が受けられますので、中古住宅購入にあわせてリフォームをお考えの方は、ご参考ください。
■2023年 リフォーム補助 対象工事 早見表
こどもエコすまい支援事業 | 断熱リフォーム支援事業 | 次世代省エネ建材の実証支援事業 | 住宅エコリフォーム推進事業 | 長期優良住宅化リフォーム補助金 | ||
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住戸形式 | 戸建住宅 | 対象 | 対象 | 対象 | 対象 | 対象 |
共同住宅 | 対象 | 対象 | 対象(内張断熱のみ) | 対象 | 対象 | |
必須工事 | 次の何れかのリフォーム ①高断熱窓の設置 ②高効率給湯器の設置 ③開口部断熱 ④屋根、外壁断熱 ⑤エコ住宅設備の設置 | 高性能建材(ガラス・窓・断熱材)を用いた断熱リフォーム | 次の何れかのリフォーム ・外張り断熱 ・内張り断熱 ・外窓断熱 | 複数の開口部の断熱リフォーム ※1 | 次の何れかのリフォーム ・性能向上改修※2 ・三世代同居改修 ・子育て世帯向け改修 ・防災性向上改修 | |
補助対象工事 | 断熱改修 | ○ | ○ | ○ | △ | ○ |
窓改修 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
玄関ドア改修 | ○ | △ | ○ | ○ | ○ | |
高効率設備等の設置 | ○ | △ | △ | △ | ○ | |
劣化対策※3 | ○ | |||||
耐震改修 | ○ | |||||
三世代同居改修※4 | ○ | |||||
子育て世帯向け改修※5 | △ | ○ | ||||
防災性向上改修 | △※6 | ○※7 | ||||
バリアフリー改修 | △ | ▲ | ||||
テレワーク改修※8 | ▲ | |||||
外壁塗装・屋根張替え | ▲ | |||||
補助上限額 | ③~⑤の工事 30万円/戸※9 | 120万円/戸 | 400万円/戸 | 35万円/戸 | 100または200万円/戸 | |
属性による優遇 | 若者(40歳未満) | ③~⑤の工事 補助上限額 45(60)万円/戸 ※10 | 50万円/戸 加算 | |||
子育て世帯(18歳未満の子) | ||||||
○:補助対象工事△:必須工事と同時に行う場合のみ補助対象▲:特定性能向上工事(劣化対策、耐震性、省エネルギー対策などについて一定の性能を満たす工事)と同時に行う場合のみ補助対象※1 他にZEHレベル住宅への全体改修・建替えの補助メニューがあります※2 劣化対策、耐震性、省エネルギー対策などについて性能を向上させる工事※3 ユニットバスへの交換、床下の防腐・防蟻処理など※4 キッチン・浴室・トイレ・玄関の増設工事(いずれか2つ以上が複数箇所となる工事)※5 キッチンの対面化、家事負担軽減設備設置、防犯・防音性向上工事など※6 防風ガラス改修工事※7 瓦交換、制震装置、雨戸・シャッター、防火サッシ、蓄電池、V2H(車からの給電)設備、貯水・貯湯タンクの設置工事など※8 テレワークスペース確保のための間仕切り変更・遮音工事など※9 ①高断熱窓の設置は上限200万円/戸、②高効率給湯器の設置は上限5万又は15万円/台※10 若者または子育て世帯が自己居住のための既存住宅を購入しリフォームを行う場合は補助上限額60万円/戸 |
補助制度について、さらに詳しくご覧になりたい方は、次のリフォームの優遇制度をご覧ください。(中古購入による優遇がある補助制度に中古と表示しています。)
住宅のリフォーム・改修時に利用できるお得情報についてまとめています。補助金、減税の制度を一覧にしていますので、チェックリストとしてご活用ください。リフォームの減税は特に複雑です。制度の基本をつかんでから詳細に進めるよう纏めていますので参考にしてください。
中古住宅購入時の減税制度
中古住宅購入で利用できる減税・優遇制度については、以下のページで整理していますのでご参照ください。(中古購入で利用できる減税制度に中古と表示しています。)
住宅の新築、新築住宅の取得時に利用できるお得情報についてまとめています。補助金、減税、金利優遇などを一覧にしていますので、検討の上、資金の負担が少しでも軽くなるよう十分ご活用ください。また、漏れがないようにするためのチェックリストとしてもご活用ください。
中古住宅については、市町村で補助している場合を除き、購入するだけで補助という制度がないのが現状です。
そうした中では、中古購入と同時リフォームの補助額アップを上手に活用することがとても大切になってきます。
みなさんの理想の家づくりの参考になれば幸いです。
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中古住宅購入とリフォームの資金計画をセットで考える
前述のように、リフォーム補助額がアップするなど、中古住宅購入と同時のリフォームは、さまざまなメリットがあります。
しかし、打合せ先が複数になる、優先事項の調整ができないなどにより、購入者の満足が最優先されにくい現状があります。
■中古物件購入・リフォーム時の悩み
こうした声を受けて、現在は、単に仲介して終わり…リフォーム会社はリフォームするだけ…ではなく、物件購入・リフォーム・資金計画をセットで考えることが、施主の満足度に直結することが考慮されるようになりました。
そこで、「自分だけではどうも不安…」という方には、例えば「リノベ不動産」のように、物件探しから、資金計画、デザイン提案、工事、アフターまでを一貫して提供するワンストップサービスを紹介しています。
自分の理想をトータルで考えたいという方は、こうした「建築と不動産のプロ」に相談するのも一つの方法といえるでしょう。