長期優良 ゼロエネ 低炭素住宅で補助金110万円~ 2021年度地域型住宅グリーン化事業の解説

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前年度に引き続き、2021年度も「地域型住宅グリーン化事業」が実施されます。

この事業は、長期優良住宅ゼロエネ・低炭素住宅といった省エネルギー性能等に優れた木造住宅を、主に新築する場合などに対して補助金が交付されるものです。ここでは、その事業の概要について説明します。

地元の中小工務店で長期優良住宅や省エネに優れた住宅を建てたいという方は、要チェックです。

なお、当事業のメニューは、住宅と建築物(非住宅)への補助に分かれますが、ここでは、住宅に対する補助に限定してお伝えします。

地域型住宅グリーン化事業の概要

主な要件と補助額(住宅)

地域型住宅グリーン化事業2021の 主な補助要件と補助額

タイプ別の補助額と主な要件の早見表

上記の通り、住宅の補助のタイプは4つあります。これらの補助額、要件などについて、早見表で具体的に整理します。

■タイプ別 補助額・要件早見表(住宅)

長寿命型 ゼロ・エネルギー住宅型 高度省エネ型 省エネ改修型
補助金額 上限110万円/戸※1,3 上限140万円/戸※1,2,4 上限70万円/戸※1 定額50万円/戸
加算額 ①地域材加算20万円※5②三世代同居加算30万円③若者・子育て世帯加算30万円(①~③は重複加算できません) 加算なし
④省エネ強化加算30万円(補助上限額引上げ)
主な補助要件 認定長期優良住宅であること 住宅の一次エネルギー消費量が概ねゼロ 認定低炭素住宅または性能向上計画認定住宅であること 建築物エネルギー消費性能基準に相当する性能
主要構造部に各グループが定める地域木材を使用する
新築 戸建て住宅の新築改修 新築 戸建て住宅の改修
新築:新築、または新築住宅の購入※1:補助金額は補助対象経費の1/10以内の額。※2:「改修」の場合は掛かり増し費用相当額の1/2以内の額。※3:施工事業者の過去の補助金活用実績によっては100万円/戸となる場合があります。※4:施工事業者の過去の補助金活用実績によっては125万円/戸となる場合があります。※5:Ⅱ期(先着方式)の場合、施工事業者あたりの上限戸数があります。

①地域材加算とは

主要構造材(柱・梁・桁・土台)の過半において、「地域材」を使用する場合に加算されます。

②三世代同居加算とは

調理室、浴室、便所又は玄関のうちいずれか2つ以上を住宅内に複数箇所設置する場合に加算されます。

③若者・子育て世帯加算とは

補助対象の住宅の建築主が、年度当初(令和 3 年 4 月 1 日)時点で40歳未満の場合、または、年度当初(令和 3 年 4 月 1 日)時点もしくは交付申請日時点で建築主が18歳未満の子供と同居している場合に加算されます。

上記の内容は概要を示すものです。要件等はさらに詳細な定めがあります。詳しくは募集要領をご確認ください。
募集要領-地域型住宅グリーン化事業評価事務局

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この補助制度のポイント

この補助制度は主に長期優良住宅を建てる場合に利用されることの多い補助制度ですが、あらためて、要件のポイントについて整理します。

要件のポイント

  • 地域木材を利用した木造住宅である
  • 認定長期優良住宅ZEHなど、ワンランク上の性能が必要
  • 住宅会社はあらかじめ国の採択を受けた事業者グループのメンバーである中小工務店

■住宅会社はどこでも良いわけではない
この補助制度の重要なポイントは、住宅会社は一定の取り組みを目指す地元の中小工務店であるという点です。

前述の通り、この事業は、工務店や建材流通業者が地域で連携してグループをつくり、そのグループ独自の木造住宅供給の取り組みを国へ提案し、その提案が国に採択され場合に、グループに対する補助金が配分されるものです。

よって、採択グループに属さない業者さんに頼んでも補助金を受けることはできませんので注意しましょう。

そもそも、大手ハウスメーカーを考えている方には向きませんが、新しい技術にもきちんと対応できる地元の工務店で建てたいという方にとっては活用できる制度といえるでしょう。

事業の趣旨

本年度の採択グループ、中小工務店

採択を受けたグループは地方別に公開されます。以下より「採択の結果」のページに進みご確認ください。(採択は令和3年6月10日予定)
地域型住宅グリーン化事業評価事務局

なお、採択されたグループに対し割り当てられた補助金は、そのグループ内の施工事業者に割り当てられます。実際に補助金を受けられるかどうかについては、グループ構成員である施工事業者に問い合わせるとよいでしょう。

昨年度のグループの取組内容や工務店紹介

なお以下のページでは、令和2年度の地域型住宅グリーン化事業に採択されたグループの取り組み内容や中小工務店が紹介されています。こちらもご参考ください。
地域型住宅グリーン化事業採択グループのご紹介-一般社団法人 木を活かす建築推進協議会

スケジュール

全体のスケジュールのめやすは以下のとおりです。

令和3年度地域型住宅グリーン化事業スケジュール

採択通知後に工事着手、交付申請が可能となります。

スケジュールは随時変更となる場合があります。最新の情報は以下よりご確認ください。
地域型住宅グリーン化事業評価事務局

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令和3年度地域型住宅グリーン化事業の詳細

主な補助対象要件・補助額

上の表にある補助のタイプそれぞれについて、補助額や要件をもう少し詳しく見てみましょう。

共通事項

まず、各タイプのの共通要件について、主なものを以下に示します。

■各タイプの共通要件

  • 主要構造部が木造
  • 採択されたグループ毎の地域型住宅の共通ルール等に則して、グループの構成員である中小住宅生産者等により供給される住宅
  • モデルハウスは対象外
  • 採択通知の日付け以降に工事の着手が可能
  • 住宅が「土砂災害特別警戒区域」に掛かっている場合は、補助対象外(省エネ改修型は除く)
  • 主要構造部に用いる木材は、グループが定める地域木材を積極的に使用するものであること。(省エネ改修型は地域材の使用は求めない)

…など。

以降、各タイプの個別要件となります。

長寿命型

-補助要件-
長期優良住宅の普及の促進に関する法律に基づき、所管行政庁による長期優良住宅の認定を受けた住宅であること。

長期優良住宅とは
長期優良住宅とは、耐震性、省エネルギー性、劣化対策、維持管理容易性に優れた長く安心して暮らせる住宅をいいます。認定基準は、例えば「耐震等級2」以上など、全国共通のものさしである住宅性能表示制度の評価方法基準を元にわかりやすく示されいます。この基準をクリアし、建設地を所管する行政庁の認定を受けることで、さまざまなメリットを受けることができます。

ゼロ・エネルギー住宅型

-補助要件-

外皮の断熱性能等の大幅な向上、高効率な設備システムの導入、再生可能エネルギー等により、年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロとなる住宅であること。具体的にはZEH の要件に適合した住宅またはそれと同等以上の水準の省エネ性能を有する住宅であること。(寒冷地、低日射地域、多雪地域場合、NearlyZEHも補助対象)

戸建住宅の新築および改修であること

など・・・。

ZEHとは

ZEH(通称ゼッチ)とは、高い断熱性を備え、高効率な暖房や給湯設備などの使用により、消費エネルギーを20%以上減らし、使う量と同じだけの再生可能エネルギーを太陽光パネルなどによりつくりだすことを可能とする住宅をいいます。
本事業におけるZEHとは、ZEH ロードマップフォローアップ委員会「ZEH の定義」に適合する住宅をいいます。詳しくは、以下をご確認ください。

募集要領-地域型住宅グリーン化事業評価事務局

高度省エネ型

-補助要件-
都市の低炭素化の促進に関する法律に基づき、所管行政庁による低炭素建築物の認定を受けた住宅、または、建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律に基づき、所管行政庁による性能向上計画の認定を受けた住宅であること。

認定低炭素住宅・性能向上計画認定住宅とは

高い断熱性を備え、高効率な設備の導入などの措置が講じられた省エネルギー性能に優れた住宅で、一定基準に達しているか審査を受け、行政機関に認定されたものをいいます。
両者の概ねの違いを以下に示します。

■認定低炭素住宅と性能向上計画認定住宅との違い

認定低炭素住宅 性能向上計画認定住宅
断熱等性能等級 等級相当
一次エネ消費量等級 等級相当
(省エネ基準から10%削減)
その他必要な措置 低炭素化措置
(節水,木造,HEMS,緑化などから2つを選択)
建設地の条件 市街化区域
用途地域指定区域
建設地条件無し
減税 所得税減税、
登録免許税の軽減
フラット35S 当初10年間の金利優遇
(フラット35S金利Aタイプの適用が可能)
容積率緩和 低炭素化に資する設備にかかる床面積(延べ面積の1/20限度) 省エネ性向上のための設備にかかる床面積(延べ面積の1/10限度)

省エネ改修型

-補助要件-

省エネ改修後の住宅が、建築物エネルギー消費性能基準等を定める省令の規定に基づく建築物エネルギー消費性能基準に相当する性能(BEI 1.1 相当)を有していること、(平成 28 年 4 月 1 日以降に建てられた戸建て住宅については、BEI1.0 相当)

戸建住宅の改修であること

など・・・。

BEI:「設計一次エネルギー消費量(※)」÷「基準一次エネルギー消費量(※)」
(※:家電OA機器などの消費量を除く)

省エネ改修型の工事とは

窓、屋根、外壁、床の断熱改修、及び、高効率な暖房・給湯設備などへの設置工事を行ない、現行の省エネ基準に相当する省エネ性を確保する必要があります。
必ずしも全面改修をする必要はなく、断熱改修する部位・範囲と設備の必要設置数の組み合わせパターンの中から選択して、工事を行なうことが可能です。
なお、改修後において上記省エネ基準を満たすことを建築士が計算によって証明する必要があります。

申請の流れ

補助金の交付申請手続きは、業者さんが行うことになりますが、施主としても基本的な流れは押さえておきましょう。

  1. グループ提案申請

    中小住宅生産者や木材、建材流通等の関連事業者が連携体制(グループ)をつくり、事業趣旨を踏まえた木造住宅・建築物の整備・取組内容を提案。

  2. 評価・採択

    国が評価の結果を踏まえグループ提案の採択を決定し、補助対象割り当て戸数を決定します。
    補助金の交付申請をするには、この採択を受けたグループに属する中小工務店等に工事等を依頼する必要があります。

  3. 着工

    採択通知後工事着手が可能となります。
    認定申請・建築確認など、所定の法定手続きも済ませておく必要があります。

  4. 交付申請

    補助金の交付を受けようとする個々の補助金申請者が交付申請をし、交付決定を受ける必要があります。

  5. 交付決定

  6. 工事完了・実績報告

  7. 額の確定・補助金受領

補助金の受領確認について

施主が直接補助金の交付を受けるのではなく、採択を受けた中小住宅生産者が補助金の交付を受けるため、施主は間接的に補助金を受けることになります。

なお、補助金は全額が建築主(売買契約による住宅の場合は買主)に還元されることになっていますので、費用明細などで確認するようにしましょう。

事業の詳細リンク

事業の詳細については以下をご覧ください。
地域型住宅グリーン化事業評価事務局令和3年度地域型住宅グリーン化事業 グループ募集を開始-国土交通省

関連する制度

省エネ関連工事には他にも優遇制度がありますので、以下もご参照ください。

また、住宅取得関連の補助制度全般については以下をご確認ください。