このページは、ローンを組んで住宅を取得した時に納めた所得税が戻ってくる、いわゆる「住宅ローン減税」(住宅ローン控除)についての説明になります。
制度の仕組み、実際に戻ってくる額の概ねの目安について紹介します。

なお、住宅を取得するときには他にも活用できる減税制度がありますので、全てをご覧になりたい場合は以下をご参照願います。↓

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住宅ローン減税の概要(所得税、住民税の減税)

住宅ローン減税の内容
適用期間(居住年):平成26年4月1日~平成33年12月31日
消費税の適用区分 消費税8%または10%が適用の場合 左記以外の場合
控除対象借入限度額 4,000万円 2,000万円
最大控除額
(年間控除額)
400万円(40万円) 200万円(20万円)
控除率 1%
控除期間 10年

住宅ローン減税とは?

「住宅ローン減税」は、正確には「住宅借入金等特別控除」といいますが、現在適用される制度を簡単に説明すると、

  • 住宅の取得(新築、新築住宅の取得、中古住宅の取得)
  • 一定のリフォーム工事

を行って10年以上のローンを組んだ場合に、納めた所得税が10年間にわたって控除される(戻ってくる)制度をいいます。

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住宅ローン控除額はどのように決まるの?

各年の住宅ローン控除額は以下により計算します。
■住宅ローン控除額=住宅ローン年末残高×控除率(1%)

住宅ローン控除は所得から一定額を控除して税額を計算する、いわゆる「所得控除」ではなく、年末の住宅ローン残高の1%の額を納めるべき所得税から直接控除する「税額控除」となっています。

そのため、税額からダイレクトに差し引かれるので、金額が把握しやすく、戻り額も大きいため、とてもお得感を感じやすいのが特徴です。

しかし、各年のローン残高の1%の額が年間最大40万円、10年で最大400万円を上限として控除される、つまり戻ってくるという表示がされるのですが、それらの額が戻ってくるわけではなく、あくまでも、その年に納める税額の範囲内の額であることに注意しましょう。

例えば、年末の住宅ローン残高の1%の額が30万円で、その年に納める税額が25万円、最大控除額が40万円/年の場合、戻る金額は25万円となります。

つまり、納める税額が少ない場合、計算から求められる控除額や最大控除額がどんなに大きくても意味がないということになります。

なお、以下に示すように、所得税を控除してもなお控除しきれない額があるときは、個人住民税から控除されることになります。

■各年の住宅ローン控除額の算出
住宅ローン控除額の算出

それでも、一般的には、最大控除額40万円/年の恩恵を受けられるのは、比較的高額の納税者ということになり、年収の多い人ほど戻ってくる額が大きいという状況を生み出しています。

このバランスの不均衡を縮小しつつ、消費税増税による住宅取得負担軽減を実現するために設けられた制度が「住まい給付金」ということになります。

すまい給付金の概要

所得税から控除しきれない額は住民税からも控除

当該年分の住宅ローン控除額から当該年分の所得税額(住宅ローン控除の適用がないものとした場合の所得税額)を控除した際に、残額がある場合については、翌年度分の個人住民税において、当該残額に相当する額が、以下の控除限度額の範囲内で減額されることになります。

住宅の対価の額又は費用の額に含まれる消費税の税率によって控除額が異なります。

住民税の控除額
適用期間(居住年):平成26年4月1日~平成33年12月31日
消費税率 控除限度額
消費税8%または10%が適用の場合 所得税の課税総所得金額等×7%(最高13.65 万円)
上記以外の場合 所得税の課税総所得金額等×5%(最高9.75 万円)

(参考)その他の所得税減税

上記とは別に、ローンを組まなくても所得税控除を受けられる制度があります。
これを通称「投資型減税」と呼んでいます。

以下の住宅取得や工事がその対象です。

投資型減税の対象

  • 低炭素住宅、長期優良住宅の取得
  • 所定の耐震改修工事、バリアフリー改修工事、省エネ改修工事

また、リフォームローンは組むが10年間もローンは組まないという場合、5年以上のリフォームローンを組んだ場合に所得税控除を受けられる制度があります。
以下の工事が対象です。

5年ローンで減税対象

  • 所定の同居改修工事、バリアフリー改修工事、省エネ改修工事

これらの減税制度全体を把握したい方は、以下の一覧表をご覧ください。

その他

過去の住宅ローン減税については、以下をご確認ください。

平成26年4月以降入居の住宅ローン控除額のシュミレーション

具体的なモデルケースで、控除額がいくらになるか見てみましょう。
以下の表は年収、借入金額によって控除額がどのように推移するかを比較したものです。
この額は、10年間で戻ってくる所得税及び住民税額の総額です。

例えば、年収700万円以上、借入額3,000万円の場合、年末ローン残高の1%の額、またはその年の所得税・控除対象住民税額から総控除額を計算すると253万円となります。

最大控除額が400万円なので、253万円のすべてが戻ってくることになります。
消費税8%への増税に伴い、平成26年4月以降の入居から最大控除額が200万円から400万円に引き上げられましたが、まさにその制度改正の恩恵を受けられるケースになります。

一方、年収500万円以下の場合は、控除額が155万円となり、こちらも155万円のすべてが戻ってくることにはなりますが、最大控除額200万円から400万円への引き上げの恩恵を受けられていないケースとなります。

前述の「高額納税者ほど恩恵が受けられる」というのはこのあたりから読み取れます。

なお、平成26年4月以降の入居であっても、個人間売買の中古住宅(消費税非課税)などにあっては、最大控除額は200万円となりますのでご注意ください。

■控除される所得税及び住民税の10年間の総額(平成26年4月以降入居の場合)

住宅ローン控除額一覧(概算) 最大控除額400万円
借入額 2,000万円 2,500万円 3,000万円 3,500万円
年収500万円 154万円 155万円 155万円 155万円
年収600万円 171万円 208万円 220万円 220万円
年収700万円 171万円 214万円 253万円 272万円
年収800万円 171万円 214万円 256万円 299万円
試算条件:扶養家族3人(配偶者+16~18才子2人)、金利2%、返済期間30年、元利均等返済


住宅ローン控除を受けるための主な要件

住宅等の要件

  • 自ら所有し、居住する住宅であること
  • 住宅の引渡し又は工事完了から6ヶ月以内に居住の用に供すること
  • 床面積が50㎡以上であること
  • 床面積の1/2以上が居住用であること
  • 借入金の償還期間が10年以上であること
  • 年収が3000万円以下であること

中古住宅の場合

さらに以下のいずれかを満たすものであること(一般住宅のみ)

  • 木造…築後20年以内、マンション等…築後25年以内
  • 一定の耐震基準を満たすことが証明されるもの
  • 既存住宅売買瑕疵保険に加入していること・・・など

平成26年度税制改正により、現行の耐震基準に適合しない中古住宅を取得した場合であっても、所要の手続を行うことにより、この減税の適用が可能となりました。

中古住宅取得後に耐震改修工事を行う場合について(国土交通省)

増改築・リフォームの場合

さらに以下を満たすものであること

  1. 次のいずれかに該当する工事であること
    • 増築、改築、建築基準法に規定する大規模な修繕又は大規模の模様替えの工事
    • マンションなどの区分所有建物のうち、その人が区分所有する部分の床、階段又は壁の過半について行う一定の修繕・模様替えの工事
    • 家屋の居室、調理室、浴室、便所、洗面所、納戸、玄関又は廊下の一室の床又は壁の全部について行う修繕・模様替えの工事
    • 現行の耐震基準に適合させるための耐震改修工事
    • 一定のバリアフリー改修工事
    • 一定の省エネ改修工事
  2. 補助金等の額を除いた改修工事費用が100万円超であること
  3. 居住部分の工事費が全体の費用の2分の1以上であること。

住宅ローン減税の詳細

制度の詳細については、以下をご覧ください。



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