住宅ローン減税(控除)で最大400万円控除

ここでは、住宅の取得(新築、新築住宅の取得、中古住宅の取得)や一定の増改築・リフォーム工事を行って10年以上のローンを組んだ場合に、納めた所得税が戻ってくる「住宅ローン減税」(住宅借入金等特別控除)について詳しく説明します。

少しわかりずらい減税の仕組み算定方法などを図解でわかりやすくお伝えします。

また、実際にどの程度の額が減税されるのかを知るのに、シミュレーターにいちいち入力するのは面倒という方のために、年収・借入額別の減税額早見表などについても紹介します。

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住宅ローン減税とは?住宅ローン控除との違い

まず、用語についてですが、住宅ローン減税、住宅ローン控除、住宅控除、住宅減税・・・など様々な表現を見聞きしますが、一般的にはいずれもこのページで説明する「住宅ローン減税」を指して用いられています。

通称は「住宅ローン減税」ですが、正しい制度名称は「住宅借入金等特別控除」といいます。

控除とは本来納めるべき税金から引き去ることを指していますので、つまり減税と同じ意味合いになります。

このページでは、総体的な呼び名としては「住宅ローン減税」と表現しますが、解説上、直接引き去るという意味合いで「住宅ローン控除」という表現を用いる場合もあります。(どちらも大きな意味の違いはありません。)

※「住宅減税」という用語については、他の固定資産税や、登録免許税といった住宅に関連するすべての減税制度全般を指して使われることもありますが、基本的にはこの住宅ローン控除と同義で用いられることが一般的です。

所得税減税の全体像

それでは次に、「住宅ローン減税」を含む所得税制度全体を見渡してみましょう。

このページで説明する「住宅ローン減税」(住宅借入金等特別控除)以外についてはどのような種類があるのでしょうか。

利用可能な制度を見失わないためにも、まず、全体の把握をしておくことも大切です。

住宅ローン減税には他にどんな種類があるのか

住宅ローン減税は、住宅の取得や増改築で10年以上ローンを組んだ場合に利用できるものと、特定のリフォームで5年以上のローンを組んだ場合に利用できるものの大きく2つに分けられます。

また、住宅ローンを組まなくても減税が受けられる投資型減税というのがあります。

これら全体を新築系、リフォーム系に分けて一覧化すると以下のようになります。

新築・取得時における所得税減税制度一覧

制度の通称 住宅ローン減税(住宅借入金等特別控除) 投資型減税
(認定住宅新築等特別税額控除)
ローンの要件 ローン期間10年以上 なし(ローン利用あり・なしにかかわらず適用可能)
一般住宅
適用可能
認定長期優良住宅
適用可能
認定低炭素住宅
減税の概要 最大控除額(総額):400万円(認定住宅は500万円)
控除期間:10年
最大控除額:65万円
控除期間:1年
国税庁リンク 住宅を新築又は新築住宅を取得した場合 認定住宅の新築等をした場合
  • 適用期間(居住開始日等):平成26年4月1日~平成31年6月30日
  • 表内の額は消費税8%または10%適用時の額

増改築・リフォーム時における所得税減税制度一覧

制度の通称 住宅ローン減税(住宅借入金等特別控除) リフォームローン減税
(特定増改築等住宅借入金等特別控除)
投資型減税
(住宅特定改修特別税額控除)
ローンの要件 ローン期間10年以上 ローン期間5年以上 なし(ローン利用あり・なしにかかわらず適用可能)
①~④以外の増改築工事
適用可能

下の②、③または④と併せて行う場合に適用可能
①耐震
適用可能
②バリアフリ-
適用可能
③省エネ
④同居対応
※1
減税の概要 最大控除額(総額):400万円
控除期間:10年
最大控除額(総額):25万円
控除期間:5年
最大控除額:25万円(バリアフリーは20万円)
控除期間:1年
国税庁リンク 増改築等をした場合 借入金を利用して省エネ改修工事をした場合借入金を利用してバリアフリー改修工事をした場合 省エネ改修工事をした場合バリアフリー改修工事をした場合
  • 適用期間(改修後の居住開始日等):平成26年4月1日【同居対応改修の場合は平成28年4月1日】~平成31年6月30日
  • 表内の額は消費税8%または10%適用時の額

※1:増築、改築、大規模の修繕又は模様替え工事、もしくは、家屋の居室、調理室、浴室、便所、洗面所、納戸、玄関又は廊下の一室の床又は壁の全部について行う修繕・模様替えの工事に該当する場合に適用が可能。

上表に示すように、ローン年数や、現金かローンかといった支払方法によって利用できる減税制度が異なりますので、工事の内容、工事額、支払方法に合わせて制度を活用していく必要があります(いずれかの選択適用)。

なお、戸建て住宅を新築したり、新築や中古の戸建て住宅・マンションを購入する場合は、上表の住宅ローン減税(住宅借入金等特別控除)を利用するのが一般的です。(増改築や大規模なリフォームでも利用可能)

通常の住宅取得のケースでは10年以上ローンを組めば、他の要件も特に難しくはないため、利用がしやすく、最も大きな控除が受けられる制度になっています。

それでは、一般住宅(認定住宅以外)について、この住宅ローン減税(住宅借入金等特別控除)の内容をくわしく見ていきましょう。

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住宅ローン減税(住宅借入金等特別控除)の概要

一般住宅(認定住宅以外)における住宅ローン減税をもう少し詳しくまとめたのが以下の表となります。

■住宅ローン減税(住宅借入金等特別控除)(一般住宅)の制度概要

消費税の適用区分 消費税8%または10%が適用の場合 左記以外の場合(※)
控除対象借入限度額 4,000万円 2,000万円
最大控除額
(年間控除額)
400万円(40万円) 200万円(20万円)
控除率 (各年の年末の住宅ローン残高の)1%
控除期間 10年
・適用期間(居住開始日等):平成26年4月1日~平成31年6月30日
※左記以外の場合とは、個人間売買で中古住宅を取得した時などが該当します。(個人間売買は消費税非課税のため。)

最大控除額400万円というのがやはり目立ちますが、後述するように、全員が400万円の減税を受けられるわけではありません。

あくまで最大値ですので、中にはそのような人もいるということです。

それでも、標準的なケースで200万円前後の減税効果は期待できますので、絶対に忘れてはいけない制度といえるでしょう。

住宅ローン減税の仕組みと手続き

では次に、住宅ローン減税とはどういうものか・・・その基本的な制度の仕組みについて確認していきましょう。

どのような仕組みなの?

かんたんに説明すると、その年に納めた所得税のうち、住宅ローンの年末残高などに基づいて計算した一定額が減税(控除)され戻ってくるというものです。

まず、その減税の仕組みを見てみましょう。

住宅ローン減税は税額から直接控除される

この制度の最大の特徴は、「所得控除」ではなく「税額控除」であるという点です。
図で見てみましょう。

住宅ローン減税のイメージ(給与収入の場合)(年間)

みなさんになじみがあるのは、配偶者控除や、生命保険料控除ではないでしょうか。

これらは、収入から控除される「所得控除」なので、課税所得が減少するというものです。
よって、その減少した額に税率をかけた分の税金がかからなくなるという仕組みになっています。

一方、住宅ローン減税は、通常通り所得税を算出した後で、税額から直接差し引く「税額控除」という仕組みになっています。

なので、戻ってくる税額がわかりやすく額も大きいため、お得感の高い、誰もが知る減税制度となっているのです。

住民税も控除される

また、場合によっては、所得税だけでなく住民税も控除されることになっています。
イメージを見てみましょう。

所得税と住民税の控除のイメージ(年間)

住宅ローン控除の額の算出方法は後ほど説明しますが、その額はその年の住宅ローン残高に応じて、所定の方法によって算定します。

そこで、所得税を控除してもなお引ききれない額がある場合、つまり、所得税よりも算出した住宅ローン控除可能額が上回る場合については、その超えた分について住民税から控除(上限あり)されることになっています。

※厳密にいうと、住民税については翌年度分について控除されます。
詳細:新築・購入等で住宅ローンを組む方・組んでいる方へ 個人住民税の住宅ローン控除がうけられる場合があります。(総務省)

控除期間は10年間

そして、この控除が10年間継続することになっています。(平成26年4月1日~平成31年6月30日まで居住の場合)

住宅ローン控除、10年間の継続イメージ

どのように手続きすれば税金が戻ってくるの?

手続きは、居住した年の分の所得税について、翌年に確定申告書を提出します。

サラリーマンの方であれば、所得税が毎月のお給料から天引きされていますので、確定申告で住宅ローン控除分を差し引いた税額を計算しなおし、払いすぎた分の税額が還付されることになります。

次の年以降は「給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書」「住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書」を会社に提出することで、年末調整で給与の支払いと同時に戻ってくることになります。

一般的には、会社から、生命保険料控除申告書の提出を年末に求められると思いますが、それと同じタイミングで提出が求められるでしょう。

確定申告や年末調整の手続きについては、難しいことはありません。(住宅ローン減税 確定申告(Googie検索)で詳しく調べることができます。)

住民税の手続きは?

なお、住民税の控除については一部の例外を除き自動で行われるので、一般的には、市町村に住民税の申告手続き等をする必要はありません。

前述の所得税の申告を毎年することで、翌年度の住民税は控除額を差し引いた後の額が天引きされることになります。

住宅ローン控除額の算出方法

それでは次に、住宅ローン控除額の算出方法について具体的なイメージとともに見ていきましょう。

1.住宅ローン控除可能額の算定

住宅ローン控除額算定に先立って、まず、各年において納めた税額から差し引くことのできる「住宅ローン控除可能額」を以下により算出します。

住宅ローン控除可能額

=住宅ローン年末残高×控除率1%(ただし、最大控除額以下)

例えば、年末の住宅ローン残高が3,000万円の場合(消費税8%または10%適用時)で、算定のイメージを見てみましょう。

住宅ローン控除可能額の算定例(年間)

ローン残高3,000万円の1%は30万円、これと最大控除額40万円の小さい方の額、つまり30万円が住宅ローン控除可能額ということになります。

この「住宅ローン控除可能額」が決まれば、あとは、納める税金から差し引く形になります。

ただし、次に説明するように、この額はあくまで可能額であって、この額が全て戻ってくるわけではありません

2.住宅ローン控除額の算定例

「住宅ローン控除可能額」が決まったら、次に、実際に戻ってくる額を計算します。

まず、控除額算定のイメージを見てみましょう。

住宅ローン控除額算定イメージ

住宅ローン控除額の算定例(年間)

まず、算定にあたって押さえておくことが2つあります。

1.納めた税額以上は戻らない

上図の例では、住宅ローン控除可能額30万円、納めた税額26万円(8+18万円)と、住宅ローン控除可能額が納税額よりも大きくなる年の例を示しています。

30万円全てが戻ってくると期待したいところですが、この制度は、納めた税金が戻ってくる制度です。
よって、26万円を超えて戻ってくることはありません。

2.住民税は戻り額に限度がある

また、所得税には上限額はないのですが、住民税には控除額に上限額が決まっています。

上図の例では13万5千円がこれにあたり、この額を超えて戻ってくることはありません。
(詳しくは次に説明します。)

控除額(戻り額)の算定

以上により、最終的に戻ってくる「住宅ローン控除額」は、

所得税8万円+住民税13万5千円21万5千円

となります。

このように、住宅ローン控除可能額がどんなに大きくても、それが全て戻ってくるわけではない場合もあるということを覚えておきましょう。

住宅ローン控除可能額や納税額は年によって変わってきますので、全てが上図の例に当てはまるわけではありませんが、多額の所得税を納めている方でなければ、上図のようなケースになる場合が多いと考えられます。

3.住民税の控除額の算定

それでは、前述の住民税の控除額とその限度額の算定について見てみましょう。

まず、住民税の控除額は以下のように求めます。

住民税の住宅ローン控除額

=住宅ローン控除可能額-住宅ローン控除適用前の所得税額(ただし、限度額以下)

これはつまり、繰り返しになりますが、前図の通り、住宅ローン控除可能額から本来納めるべき所得税を差し引いても残額がある場合は、その残額を限度額の範囲内で住民税から差し引くという意味になります。
(正確には、翌年度分の個人住民税において減額 )

そして、その限度額は以下により求めます。(住宅の価格に含まれる消費税の税率によって控除限度額が異なります。)

■住民税の控除限度額

消費税率 控除限度額
消費税8%または10%が適用の場合 所得税の課税総所得金額等×7%(最高13.65 万円
上記以外の場合 所得税の課税総所得金額等×5%(最高9.75 万円)
適用期間 居住開始日:平成26年4月1日~平成31年6月30日

平成29年入居の住宅ローン減税額シュミレーション

それでは次に、一般的なモデルケースで、減税額(控除額)がいくらになるか見てみましょう。

モデルケース

借入額3,000万円、扶養家族1人(配偶者のみ)、金利1.2%、返済期間30年、元利均等返済

■年収別、住宅ローン減税額(控除額)比較一覧表

年収 400万円 500万円 600万円
減税額(1年目)
 :
減税額(10年目)
17万2千円

17万2千円
22万5千円

21万1千円
28万2千円

21万1千円
減税総額(10年間) 172万円 223万円 251万円
・表の額は所得税と住民税の減税額の合計(千円未満切り捨て)試算条件 居住開始日:平成26年4月1日~平成31年6月30日、消費税8%または10%適用時

10年間の減税総額をみると、最大控除額の400万円には及びませんが、かなり大きな減税になることがわかります。
また、年収が増えるほど減税額もそれに応じて大きくなっているのがわかります。

一見すると、年収が多い人ほどお得なの?という印象を受けますが、実はそういうことでもありません。
これは、減税額が基本的に住宅ローン残高で決まっているのではなく、「納税額」で決まっているためです。

なので、減税額が多く見えるのは、つまり、その分納税額が多いということであって、高年収ほどお得になるということではないのです。

それでは、減税額が具体的にどのように決まるのか・・・このあたりをもう少し詳しく見てみましょう。

各年の減税額(控除額)の内訳と算定手順

上表における年収500万円世帯の場合で減税額がどのように決まるかを見てみます。
まず、毎年の減税額の内訳を示すと以下のようになります。

■各年の控除額の決定要因とその内訳

控除年 控除可能額(A)
(ローン残高の1%)
納税額(B)
(控除できる分)
控除額の内訳
所得税 住民税
1年目 29.1万円 22.56万円 8.91万円 13.65万円
 :
8年目 23.02万円 22.56万円 8.91万円 13.65万円
9年目 22.1万円 22.56万円 8.91万円 13.19万円
10年目 21.17万円 22.56万円 8.91万円 12.26万円
青字控除額を示す。[(A)と(B)の内、小さい方の額 ]
(A)控除可能額:各年の住宅ローン残高と最大控除額40万円の内、小さい方の額。
(B)納税額:各年の所得税と住民税の納税額の合計。ただし、住民税の納税額は控除限度額の13.65万円を超えるため、13.65万円としている。
試算条件 居住開始日:平成26年4月1日~平成31年6月30日、消費税8%または10%適用時

1年目と9年目では、減税額(控除額)の決定要因が異なっているのがわかります。

それでは、1年目と9年目それぞれの算定手順を細かく見ていきましょう。

1年目の減税額(控除額)の算定

1年目は年末ローン残高が2,916万円でしたので、計算による控除可能額は×1%29万1千円となります。
なお、最大控除額が40万円なので、最終的な控除可能額は小さい方の29万1千円となります。(表の(A))

一方、納税額は所得税8万9,100円と、住民税の納税分の内、限度額である13万6,500円を合計し、22万5,600円となります。(表の(B))

上段で説明したとおり、控除可能額である29万1千円(表の(A))が全て戻ってくるのではなく、あくまでも納税した分22万5,600円(表の(B))で住宅ローン減税額(控除額)が決まります。((A)と(B)の内、小さい方の額))

つまり、控除可能な額がどんなに多くても、納税した所得税より多くは戻ってきませんし、所得税を控除してもなお控除できる残額を住民税から控除する際、その額がいくら多く残っていても、限度額(13万6,500円)までしか控除されないということです。


そして、上記の減税額が8年間続きますが、住宅ローン残高が徐々に減るにつれ、9年目からは住宅ローン残高の1%の額で減税額が決まるようになります。

それでは、9年目の算定方法を見てみましょう。

9年目の減税額(控除額)の算定

9年目の年末ローン残高は2,210万円となり、計算による控除可能額は×1%22万1千円となります。
なお、同じく最大控除額は40万円なので、最終的な控除可能額は小さい方の22万1千円となります。(表の(A))

一方、納税額は1年目と同じく、所得税8万9,100円と、住民税の納税分の内、限度額である13万6,500円を合計し、22万5,600円となります。(表の(B))

ここで、1年目と大きく異なる点は、控除可能額が徐々に減ったことにより、納税額よりも小さくなったという点です。(控除可能額22万1千円<納税額22万5,600円

つまり、9年目の住宅ローン減税額(控除額)は、控除可能額である22万1千円で決まるということになります。((A)と(B)の内、小さい方の額))

内訳としては、所得税は8万9,100円全額が控除され、住民税は、控除可能額である22万1千円から8万9,100円を差し引いた残額13万1,900円が控除となり、あわせて22万1千円の減税(控除)となります。


以上のように、各年によって減税額の決定要因が異なる場合があるとい点を理解しておきましょう。

自分の減税額の算定根拠がわからないという方は、この点を振り返っていただくと答えにたどりつきやすいのではないかと思います。

注意!

ここでは、10年間、年収や扶養家族の増減がないものとして計算していますので、あくまで目安としてお考えください。
本来は、ローン残高の変化だけではなく、収入状況や子の年齢の変化によって納税額、減税額がその年によって大きく変化します。
例えば、子が成長し、扶養控除の対象となる16~18歳になった年などは、納税額が下がりますので、減税額も結果として大きく減ることになります。
一方、年収が徐々に増えれば、納税額が増え、それに応じて減税額も増える計算になります。

借入額・年収別 減税額一覧(総額)

次に、同じモデルケースで条件の範囲を広げて、年収、借入金額によって減税額がどのように変わるかを見てみましょう。
以下の表は、10年間で戻ってくる所得税及び住民税額の総額を一覧化したものです。

■借入額・年収別、住宅ローン減税額(控除額)比較一覧表

借入額 2,000万円 2,500万円 3,000万円 3,500万円
年収400万円 162万円 172万円 172万円 172万円
年収500万円 168万円 207万円 223万円 225万円
年収600万円 168万円 210万円 251万円 274万円
年収700万円 168万円 210万円 252万円 294万円
年収800万円 168万円 210万円 252万円 294万円
・表の額は所得税および住民税の減税額の10年間の合計(一万円未満切り捨て)試算条件 居住開始日:平成26年4月1日~平成31年6月30日、消費税8%または10%適用時、扶養家族1人(配偶者のみ)、金利1.2%、返済期間30年、元利均等返済

みなさんの条件から概ねの減税額を把握するのにお役立てください。

借入額が多いと減税額が多くなりお得?

なお、上の表からわかることは、借入額が大きくなるほど傾向として減税総額も大きくなるということです。
これは、借入額が大きいほど各年の年末ローン残高が大きくなり、控除可能額も大きくなるためです。

もちろん、借入額が多ければお得なのかというと、そういうわけではありません。
借入額が多いほど利息負担が増えるのは当然です。

そのあたりをシミュレーションしてみましょう。

例えば、年収600万円の場合で借入額2,500万円3,000万円の差で比べてみます。

減税額と利息負担の差

減税額の差:251万円(借入3,000万円)-210万円(借入2,500万円)=41万円

総利息額の差:573万円(借入3,000万円)-478万円(借入2,500万円)=95万円

つまり、このケースでは500万円借り入れが多いと、住宅ローン減税は41万円増えるが、総利息負担は95万円増えるため、54万円負担が多くなるという計算になります。

結局、借入額が多いほど減税額は増えますが、お得にはならないということです。

ただ、借入額が増えることで大きくなる利息負担を、住宅ローン減税が緩和してくれているのは確かです。

400万円戻ってくる場合とは?

消費税8%への増税に伴い、平成26年4月以降の入居から最大控除額が200万円から400万円に引き上げられましたので、上の表で200万円を超えるケースはその制度改正の恩恵を受けられるケースになります。

ただ、目玉である控除額の総額最大400万円に該当するケースは上の表では見つけられません。

一体、400万円戻ってくるというのはどういうケースなのでしょうか。

各年のローン残高の1%の額が年間最大40万円を上限に控除され、それが10年なので最大400万円が控除されるという計算になるのですが、このケースを具体的に表現すると以下の条件に該当する場合になります。

  • 10年後においても住宅ローン残高が4,000万円以上ある。
  • 毎年の所得税納税額が263,500円以上ある。

つまり、庶民的なケースではないということがいえそうです。

住宅の取得世代である30代の一般的な年収を考えると、400万円控除の恩恵を受けられる人は、かなり、少数派ということがいえるでしょう。

住宅ローン控除を受けるための主な要件

住宅等の要件

  • 自ら所有し、居住する住宅であること
  • 住宅の引渡し又は工事完了から6ヶ月以内に居住の用に供すること
  • 床面積が50㎡以上であること
  • 床面積の1/2以上が居住用であること
  • 借入金の償還期間が10年以上であること
  • 年収が3000万円以下であること

中古住宅の場合

上の住宅の要件に加え、以下のいずれかを満たす必要があります。(一般住宅)

  • 木造…築後20年以内、マンション等…築後25年以内
  • 一定の耐震基準を満たすことが証明されるもの
  • 既存住宅売買瑕疵保険に加入していること・・・など

平成26年度税制改正により、現行の耐震基準に適合しない中古住宅を取得した場合であっても、所要の手続を行うことにより、この減税の適用が可能となりました。

中古住宅取得後に耐震改修工事を行う場合について(国土交通省)

増改築・リフォームの場合

上の住宅の要件に加え、以下を満たす必要があります。

  1. 次のいずれかに該当する工事であること
    • 増築、改築、建築基準法に規定する大規模な修繕又は大規模の模様替えの工事
    • マンションなどの区分所有建物のうち、その人が区分所有する部分の床、階段又は壁の過半について行う一定の修繕・模様替えの工事
    • 家屋の居室、調理室、浴室、便所、洗面所、納戸、玄関又は廊下の一室の床又は壁の全部について行う修繕・模様替えの工事
    • 現行の耐震基準に適合させるための耐震改修工事
    • 一定のバリアフリー改修工事
    • 一定の省エネ改修工事
  2. 補助金等の額を除いた改修工事費用が100万円超であること
  3. 居住部分の工事費が全体の費用の2分の1以上であること。

住宅ローン減税の詳細

制度の詳細については、以下をご覧ください。


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